月山 姥ヶ岳(1669.7m)、月山(1984m) 2011年8月20日

所要時間 6:24 駐車場−−6:37 姥沢小屋−−7:34 リフト分岐−−8:02 姥ヶ岳 8:05−−8:09 金姥直下−−9:11 月山 9:51−−11:04 姥沢小屋−−11:10 駐車場

概要
 姥沢小屋より往復。姥ヶ岳は展望があったが月山到着時はガスがかかってしまった。立山の雄山と同様、月山も信仰の山で山頂を踏むためには\500の拝観料が必要。金姥は登山道は巻いており、基本的に立入禁止。残雪期に登ろう

 お盆休みの前半は荒川三山で過ごし、天候悪化の予報により下界に下って2日間休み、その間にマイカーのメンテナンスを実施、休暇後半は天候が悪い予報が続いたが4日間もうちでゴロゴロは精神的に続かないので山に出かけることにした。本州南岸に秋雨前線が停滞する予報でアルプス級の山は全滅が予想され、より天気がいいと推測される東北地方に北上することにした。できるだけ北に逃げた方が天候はいいだろうが、この時期はそこそこ標高がある山でないと暑くて死ぬため、その点を勘案して未踏の月山及び鳥海山西側の山を目指すことにした。

 車のメンテがディーラーから上がってきたのが午後遅くだったので出発は夕方、日曜日なので高速は近郊区間は3割引、地方は半額となるため目的地最短まで高速を使うが、月山まで400km近くあるため時間がかかる。途中で眠気に耐えられなくなり国見で仮眠、月山IC到着は翌日になっていた。なお、山形道を走ったのは久しぶりで、前回使用した時はまだ寒河江までしか開通していなかった。川口ICから月山ICまで\3400だった。

広〜い駐車場 駐車場より先は歩きの区間

 あとは姥沢登山口まで上がるだけ。前線の北側に入っているので涼しく、登山口の駐車場は寒いくらいで窓を閉めた状態でちょうどよかった。かなり大きな駐車場で100台以上は収容できそうだが、今は10台程度の車が止まっているだけだった。明日になれば賑わうのだろう。端の方に止めて軽く酒盛りをしてから仮眠。月山は短時間で登れるのでのんびり寝ていても大丈夫だ。

 翌朝、6時近くに起床、既に周囲は充分明るい。月山は日帰りの山で、たぶん大半の人はリフトを利用するだろうからリフト営業前は登山者の姿もまだ少ない。天候は思ったよりもよく、雲が覆ってはいるが隙間から青空が見えており、雨が降りそうな気配は感じられない。前線に近い東京は今頃雨だろうな。だいぶのんびり起きたので、周囲の車は既に空っぽだ。

案内標識 ここで\200を支払う(帰りに撮影)
舗装道路を離れる 姥沢小屋裏から登山道が始まる

 駐車場を出てトイレで用を足し、舗装道路を緩やかに登っていきコンクリート舗装に変わるところにプレハブがあり、環境保護協力金で\200を徴収される。南ア広河原へ入るときは\100取られるが、それと同じ趣旨だろう。このくらいなら駐車料金と考えれば安い部類だろう。すぐ先で小さな橋を渡って姥沢小屋前を通過、登山道へと入る。

最初は樹林帯 水場あり
樹林を抜ける きれいな登山道が続く
朝日連峰(クリックで拡大)

 さすが100名山なのでリフト以外の登山道もよく整備され、木道区間が長い。山腹を巻きながら登っていくルートなのでいくつかの小さな沢を横切るため水には困らない。登山道下部は発達したブナ林に密生した笹薮、少し高度を上げると矮小なブナ林、さらに上がると草原と化して展望が開ける。これが関東ならこの標高では確実にコナラ、ミズナラ樹林だろう。東北ならではの光景だ。

リフト方面への巻道 こっちは山頂方面への道
リフト頂上駅 姥ヶ岳へと上がる

 最初の分岐が登場し、往路は姥ヶ岳経由で登るために左のリフト方面の巻道へと入る。リフトが動き出すまでまだ30分ほどあるので(始発は8:00)ほとんど人がいない静かな道だ。草原の斜面を緩やかに横切ってリフトの少し上部で道は右に曲がり、尾根に乗って姥ヶ岳頂上へと向かう。ここで単独男性を追い越した。

眼下の駐車場 姥ヶ岳山頂
姥ヶ岳から見た月山
姥ヶ岳から見た南〜西側の展望(クリックで拡大)
姥ヶ岳から見た東側の展望(クリックで拡大)

 広い道を登りきるとだだっ広い姥ヶ岳山頂に到着。とはいえ山頂付近は木道が整備されているので好き勝手に歩けないし、道に迷うこともない。三角点は木道南端に立っていた。東北では尾瀬や南会津以外の山はほとんど知らないので山岳同定は不能だが、南に見える山並みは朝日連峰であることだけはわかった。左手に見えているのは吾妻連峰だろうか、それとも蔵王か。帰ってからカシミールで確認したら蔵王だった。

金姥へと進む 登山道は金姥東直下を巻いてしまう
金姥直下から見た月山

 次の山は山名事典記載の金姥であるが、現場に行ってみると登山道は東側を巻いてしまい、登山道から外れて歩かないようにロープが張られていて、この時期では山頂に行くわけにはいかない。登山道から山頂まで時間にすれば数分程度、しかも草つきで藪は無いように見えるが、ここは残雪期に訪問して堂々と山頂を踏むのが良さそうだ。今回は素直にパスとした。

湯殿山分岐 姥ヶ岳を振り返る
姥沢小屋からの登山道と合流 スキーに最適な広大な斜面を登る

 鞍部に下ると湯殿山方面に下る登山道が分岐、上り返して尾根の東側をトラバースして、姥沢小屋から上がってくる登山道と合流した。もういい時刻で登山道上にはポツポツと登山者の姿が見えている。ここからは広大な緩斜面に付けられた広い登山道を登っていく。周囲は草原で立木は皆無、スキーに最適な地形と傾斜で山スキーのメッカと言われる理由がわかる。残念ながら山頂付近にはガスがかかり始め、私が到着する頃には展望を楽しむことはできなさそうだった。

振り返る 下っていく白装束集団
山頂手前の平坦ピーク。新の山頂が微かに見える 頂上小屋

 山頂が近づくと白装束の集団が下ってきた。おお、月山と言えば信仰の山だからこれも当然か。木曾御岳以来かな。当然、湯殿山方面へ向かうのだろう。最後尾はほら貝を吹き鳴らし、それらしい雰囲気を漂わせていた。白装束集団とすれ違い終わると広い山頂の一角に到着。ただしここが真の山頂というわけではなく、地形図によるとこの奥にピークがあってそこが山頂だ。今はガスがかかって見えないので先に進んでみる。

これが月山山頂 月山神社本宮入口。これより先は撮影禁止区域

 山頂に立つ山小屋を通過すると小さなピークが登場、そしてそのピークは月山神社の建物群がひしめき合っていた。入口の門より先は写真撮影禁止、そして立山のように神社の境内に入るには御祓料\500が必要とのこと。まあ、天下の月山だからしょうがないだろう。境内は建物が立ち並び、どこが自然地形の最高点なのか良く分からない状況だった。建物の屋根の方が高い状況ではなんだかなぁという気分で、ここは雪に埋もれた時期に訪問した方が山頂気分を味わえるだろう。

 神社の境内で飲食するわけにはいかないので手前の広いピークに移動して休憩。展望を楽しめないのが残念だが雨が無いだけマシと考えよう。まだリフト組が山頂まで到達していないようで山頂部は割りと人が少なく静かだった。

山頂手前ピークの展望盤 白装束の集団。ホラ貝付き
休憩中の大集団とすれ違う

 下山にかかる頃にはリフトで上がってきた登山者がそろそろ山頂に到着し始める頃のようで、下り始めた登山道には点々と登山者の姿があった。かなり軽装の人もいて、登山と観光の中間の山だ。雨が降ってきたら対応できるのかなぁ。上がってくるパーティーには大集団が2つあり、片方は中学生、片方は小学生らしかった。地元では学校登山をやっているのだろう。ただ、山頂に到着してガスの中だと山登りがイヤになる児童生徒が出てきそうな・・・。山屋としてはそれはちょっと残念だ。

車道に出た 駐車場到着

 リフト方面分岐を通過すると人はぐっと減るが、それでも登山口から足で登る人は少なからずいるようでポツポツとすれ違う。登山口に到着してもこれから上がる人(主にリフトで)で結構賑わっていた。駐車場に到着し、寝不足気味なので汗を拭いてからひと眠り。うっすらと日差しがあって適度な気温で快眠できた。

 

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