小物類(作成途中) 2007年12月版

高度計
 気圧から高度を換算する機械で、腕時計兼用が主流だと思います。昔は本当に機械式でしたが、今の時代は半導体センサかな。高度が既知の場所で高度計に高度を設定してやると、高気圧や低気圧の移動で気圧が変化するまでの間は正確な高度が測定できます。ハンディーGPSでも高度は分かりますが、4つ以上のGPS衛星電波が受信できないと高度測定が不能で、樹林帯では無理と思ったほうがいいです。この点、高度計は周囲環境に影響されず測定可能です。また、電池消耗は気にするほどのものではありません(ちょっとだけ電池交換時期が早まるらしいが)。

 一直線の登りの尾根では、GPSを使うまでもなく高度が分かれば現在位置が特定できるので、高度計の利用価値が大きいです。藪山で尾根の分岐も予め地図で高度を調べておけば高度計が目安になります。今まで到達した最高標高を記憶する機能はたぶんどの機種にもあり、機種によっては今まで歩いた累積標高差を表示する機能もあります。

 国内メーカではカシオのプロトレックシリーズ。しかしユーザの話ではバンド軸受けの強度が弱くてザックとかに引っ掛けると簡単に壊れてしまうとのこと。これは数年前の話で現在はどうなっているか分かりません。また、プロトレックは結構なお値段で安いハンディーGPSが購入できるくらいしたと思います(2万円以上)。海外メーカではスントやバリゴが有名どころですが、でかくてデザインがゴツいのが難点。これも自分で電池交換が可能な構造なのが要因だと思いますが、日常生活で使うにはちょっと・・・のサイズです。でも実際に使ってみると性能は充分で、校正してからの時間経過にもよりますが誤差は±数10mといったところです。

うちわ
 山でうちわなんて見たことがない人が多いと思いますが、夏場にはこれがなかなか便利で快適! 特に風がない場所では涼しさ倍増で、私の夏の必需品です。ちょっと恥ずかしいですが、パタパタ仰ぎながら歩いてます。紙なので雨や露で濡れると破れてしまうのが難点。ビニール製ってあるのかなぁ。

麦藁帽子
 うちわと並んで夏場の必需品。つばが広いので顔だけでなく首筋の直射日光も遮るため、Tシャツの首周りの日焼けを防止します。頭から首にかけて直射日光を遮るので涼しさを得る効果も大きく、通気性がいいので頭が蒸れません。うちわよりは夏山で見かける頻度は高いと思いますが、それでも滅多にいません。でも、夏山は麦藁帽子以外は考えられない! ほんとにいいですよ。ただ、風が強いときに邪魔で折りたたみできません。

折りたたみ傘
 これも山ではほとんど見かけませんが、風さえなければ傘は快適です。普通は雨対策はゴアですが、いくら通気性があるといっても100%ではなく、体を動かせば少なからず汗で蒸れます。しかし、傘なら通気性を邪魔するものはありませんので蒸れませんし、ザックの肩紐やザックと背中の接触面も雨に濡れることがありません。歩くと傘から遠い足元が濡れるのでスパッツがあると便利。晴れたときには日傘としても活躍し、昼寝のお供にどうぞ。強度が落ちますが、骨がアルミ製のものは軽量です。

水筒
 今はペッタンコに折りたためるタイプの水筒?ポリタン?が主流かと思います。水が無くなったらかさばらないので邪魔になりません。私は2リットルの製品を愛用しています。これで不足分は500ccのペットボトル。こちらは主に行動用に使用してます。昔ながらの2リットル角型ポリタンはだいぶ前に廃棄処分してしまいました。

ヘッドランプ
 今は白色LEDが広まってきましたが、私は導入しようかと考えつつ惰性で豆電球タイプのままです。というのも、私の場合はヘッドランプを使うのは夜中にトイレに行くときと早朝にテントを畳んで出発するときくらいで、3、4日なら電池交換する必要が無いからです。テント内にいるときの照明はろうそくなので、晩酌や朝飯ではライトは使いませんし、早朝に出るといっても普通はライトを使うのは30分前後しかありません。また、LEDは個数が5,6個くらいないと電球より暗く、3,4個のLEDでは屋内で使う分にはいいのですが、屋外で歩きまわるには暗いのです。ルートファインディングの神業の持ち主である武内さんは、自作でLED15個のヘッドランプを使っていますが、本人によると「電球タイプとは比較にならないほど明るい」そうです。でも、このような特殊仕様が必要な人は夜間に活動する人くらいかな。

ラジオ
 今では携帯電話でネットにつないで天気予報を見ることも可能ですが、山の中ではつながらないことも多く、情報収集にはラジオは必需品です。特にAMラジオが最後の頼みの綱で、山に囲まれた谷間ではFM放送は聞こえなくてもAM放送だけ聞こえるのはよくあることです。NHKのAM放送では大体1時間ごとに天気予報をやっています。長期縦走の場合、浦島太郎にならないよう毎日ニュースは聞きましょう。小型ラジオの電源は単4電池が多いようで、予備電池がICレコーダや携帯音楽プレーヤと共用できます。

腕カバー
 園芸や事務作業でシャツが汚れるのを防止するために肘から手首に被せる円筒形の布で、私の愛用品。Tシャツを長袖に変身させるグッズといえばいいでしょうか。Tシャツだと寒いのだけれど長袖シャツを着るほどではないときが出番です。Tシャツで寒いのは腕がむき出しになっているからで、これを防護するだけで体感的にはかなり暖かくなり、私の場合は真冬以外ではほとんどTシャツ+腕カバーで歩いています。長袖シャツを着ると腕が暖かいのはいいのですが、体まで保温されて特に背中に汗をかくのが難点なのと、ザックを下ろさないと着たり脱いだりできないのも欠点。その点、腕カバーは歩きながら着脱可能でこまめに調整できるのがうれしい。麦藁帽子はもちろん、うちわ以上に山で見かけることは無いと思いますので、見かけたらそれは私と思って下さいませ。

虫除け
 ある標高まで上がってしまえば虫はいませんが、それ以下では梅雨から夏にかけては鬱陶しい虫がいますので、虫除けは必需品です。特に汗に反応して寄ってくるようで、休憩していると人間の周りだけわんさか飛んできます。スプレー式と液体で塗るタイプがありますが、私は液体タイプを使っています。肌を露出した部分(顔、首周り、耳、腕、足)に塗れば効果絶大で、暑いのに長袖を着る必要がなく快適です。

携帯音楽プレーヤ
 ipodが代表的。昔はウォークマン+カセットテープだったのが、今では半導体メモリの中にCD何10枚もの音楽が入ってしまう時代になってます。価格は1万円もあれば容量が1GBの製品が購入でき、普通の人なら手持ちのCDが全部入ってしまうと思います。単調な林道歩きや単独行でのBGMは疲れを癒してくれますし、藪漕ぎや危険地帯の通過では勇気をくれることも、といいつつも、あまりに危険地帯では音楽を聞く精神的余裕が無くなりますが・・・・。藪漕ぎだとヘッドフォンが藪に取られることも多くあまりお勧めできませんが、お気に入りの音楽を聴きながらだと頑張る気力が湧きます。山で使う場合は交換可能な単4電池の機種が便利。ipodのような内蔵電池の機種だとUSBからの充電が必要ですが、山の中ではそれは無理ですから。単4電池1本でも10数時間動き続けるので、日帰りの場合は電池交換をすることはほとんどありません。携帯音楽プレーヤ購入後は、車の中での音楽鑑賞も音飛びしやすいCDプレーヤと交代です。

双眼鏡
 あると便利なのですが、持っていったときに限ってガスって見えないなんてこともありがちで積極的に勧めできるグッズではありませんが、天気がいい日のアルプス級の山では大活躍します。ただし、それは遠くの山も山岳同定できる人だけで、見えている山がどこなのか分からないと双眼鏡で覗いても楽しさ半減ですから、あちこち登って遠くからでもどれがどの山なのか分かるようになってから持ち歩いて下さい。小型で安価なものでも充分に役立ちます。荷物が軽い山で展望がいいのが分かっている場合には持っていきますが、残雪期の山のように荷物が重い場合は真っ先に置いていきます。

 

 

道具について に戻る

 

ホームページトップに戻る