南ア北部 笹山、入山、樺山、小黒山  2003年9月7日

 

 

 南アルプスの主要領域はほぼ登り尽くしてしまい僅かに数個が残るだけだが、周辺にはまだいくつか2000m峰が残っている。その中でも三伏峠近くの本谷山から北に延び、小黒山から二児山にかけての2000m峰6山が稼げる尾根は、ワンデイで歩けば標高もかなり稼げる美味しい場所だ。しかも小黒山は下位とは言えお山の大将に含まれ、藪山でありがちなように武内さんしか登っていない山であり、登れば自慢していいような山だ。

 ただし、藪の有無は全くの不明で、インターネットで検索しても入山、樺山、小黒山の山行記録は1件もヒットせず、笹山のみ西側の尾根から道があるとの記事を見つけた。武内さんは「人間ではない」ので、武内さんが登れたからといって凡人が登れるとは限らない。ただ、標高から推測するとシラビソ樹林で藪が無く、比較的簡単に歩ける尾根である可能性もある。情報は無いが後藤さんとの機会にトライすることにした。このピストンに成功すればかなり貴重な情報となるだろう。もし簡単な尾根だったりすると、一気に山のグレードが下がる可能性すらある。インターネットで探しても見つからない山は今時の時代ではかなり少なく、登山対象でない山の中でもとりわけ人が入らない山ばかりだ。なお、二児山、黒河山はインターネット上で山行記事もあってこっちは簡単そうだった。直下を走る黒河林道から登ればいいので問題はない。

 計画としては、時間の関係で二児山、黒河山は省略、後日やることにして笹山を起点に小黒山往復とした。後藤さんは笹山で無線をやり、その間に私のみ往復する。これなら時間的にもいいだろうし、笹山までなら後藤さんでも問題なかろう。もし私の帰りが遅れたら先に下ってもらえばいい。なんせ藪の状態が分からないので所要時間の見積もりようがない。

 国道152号線を南下、分杭峠を越えて大鹿村に入り、黒河林道へと乗り入れた。入口には舗装工事中で全面通行止めの看板があったが林道のどこで通行止めなのか記載されておらず、笹山の尾根まで行けるかもしれないので入ってみた。ダメなら反対側から入ればいい。この林道は国道を起点にループ状になっているので片側から入れなくても反対から入れる。人家を過ぎて舗装工事を行っている場所があったが土曜夕方で無人であり、重機も隅に避けられていたので通過できた。その後しばらく舗装が続くがやがてダートになり、黒河牧場を過ぎてやや下り気味になり、目的の尾根を乗り越える地点の駐車余地に車を止めた。尾根入口には赤テープがあり、僅かに踏跡があるので間違いないようだ。後藤さんと酒を飲んで充分寝たが、夜中車の通過はなかったようだ。

 翌朝、日の出前に起床、空の色が分からなかったが明るくなると快晴だった。昨日の天気が嘘のようだ。空の色はもう秋の色で深い青。涼しい気温だ。朝食を取って出発。今回は後藤さんの無線機材は後藤さんが背負ってくれたのでこっちは楽だった。小黒山までの藪が皆目見当が付かなかったのでできるだけ体力は温存したかった。朝露に濡れた藪に備えてロングスパッツを付ける。

 尾根に取り付くと唐松林で藪はなく直進する。すぐに急斜面になるが、ここは鹿の踏み跡を追って直登した。下山時よく見たら北側に目印と踏跡があった。そこから先はいよいよ笹のお出ましで、膝程度の高さの笹原に付けられた鹿道を辿るのだ。これは人間が造った道ではなく鹿がつけた道である。しかし、何もないよりはずっと歩きやすく、少なくとも御飯岳の地獄の笹よりよほどマシだった。赤テープや赤紐の目印が頻繁に出てくるので登る人がいることがわかる。鹿道は尾根直上ばかり通っているわけではなく無数に分岐するので地形と目印を見ながら登った。下りは要注意だな。

 今は使われていない?古い小屋を通過し、なおも鹿道を追って進むと笹の凄い急斜面になった。鹿はお構いなく一直線に登るようで鹿道はそのように付いているので人間さまも直登だ。笹を掴んで体を引き上げる。遙か上方に赤い紐が点々と連なっている。この付近も唐松林だが、植林で適度な間隔があって日当たりがいいらしく、シラビソ樹林のように笹が生えられないのではなく生育に適度らしい。

 時々傾斜が緩むことがあるが、一貫して笹の急斜面が続く。やがて上空が見えてきて山頂か?と思ったら太い尾根に乗った。そこはシラビソ樹林で笹が切れて休憩にはいいところだろう。標識も何もないので下山時は尾根を直進しないように要注意だろう。ただ、目印を追っていけば正しいルートに行けるが。

 ここから先は再び笹藪で、今度は朝露が付いてびっしょりだ。下は露対策でロングスパッツを付けているが、今度の笹は又下なので濡れてしまう。できるだけ笹の薄いところを選んで歩いた。100mくらいで再び樹林に入り笹から解放されたが、この樹林は枯れたシラビソだ。原因は鹿の食害で皮を1周食べられて水を吸い上げられなくなって枯れたのだ。かなり鹿が多いのだろう。日光でも全ての木が枯れるほどの食害は見たことがない。

 再び笹原に出ると一気に展望が開ける。南には荒川、赤石、聖の3000m峰が連なり、背後には雲海に沈んだ伊那盆地を挟んで中央アルプス、恵那山、その北方には乗鞍、槍穂まで見える。尾根直上まで上がると仙丈ヶ岳が大きい。本当にいい天気だ。大和さんもこんな日に乗鞍に行けたら良かったのに残念だ。ただし朝日岳なんて登れないだろうけど。

 少しだけ風があり、南斜面の笹には露が付いていないので南側の鹿道を辿ってなおも進み、再び枯れた樹林帯に入った。今度は細いシラビソでジャングルのようだ。和名倉山を思い出す。あそこは枯れていないけど。再び笹原に出ると山頂間近な気配で、鹿道をつないで高いところを目指して登る。やっと最高点らしき場所に出たがノッペリしていて山頂がどこだか分からない。こういう時こそGPSの出番で、笹原の一角が山頂だった。ちょうど手製の標識がある辺りだった。

 山頂の笹原のすぐ北側は鹿の食害で立ち枯れたシラビソ樹林で、南側は笹原の中に木が点在する尾根だ。樹林は濃くないが残念ながら周囲の見通しを邪魔していて視界はない。途中の笹原なみに木がなければ南アの大展望だろうに。

 本当はここは通過して入山まで歩こうと考えたが、JP2NJS吉原さんは早い時間しか無線をやっていないから今の内に無線をやった方が良かろうと考え、予定変更で枯れた木の間にDPを張って6mをワッチするともくろみ通りに吉原さんを発見、今日は鈴鹿市の入道ヶ岳だった。なんと奥積さんと私の動向について話している最中で、割り込んでQSOした。予想通り東は塩見等でブロックされ弱く、信号が浮き上がってきた時にようやく奥積さんとQSOできる程度だった。もちろんこっちは奥積さんの信号は常時聞こえるが。壁の方が1000mも高いからなぁ。その後JA7TKH大和さんが奥積さんに声をかけたが、DPがサイド方向で弱くほとんど聞き取れなかった。焼岳だろうか、それとも北八つか。今後の山でつながるだろうか。

 さあ、いよいよ核心の小黒山方面へと出発だ。この先、朝露に濡れた笹藪漕ぎになりそうなのでゴアのズボンを履いた。南への踏跡は無いが、縦横無尽に鹿道が走っているのでそれを辿ることにする。南下するとすぐに2重山稜になるが東側の尾根が正解である。正面には長い長い、平坦な笹の尾根が続いているのが見えた。こりゃ、しばらくは笹の海かな。でも高さは膝から腰くらいなので藪漕ぎの様相は無く、1カ所だけ鞍部に向けての急斜面を下る部分のみ身の丈くらいになっただけだった。笹の「海面下」には希に倒木があってつまずいたり脛を打ったりするのでやっかいだ。樺山でゴアを脱いだらゴアの裾が2カ所大きく切れていた。倒木の枝に引っかけたらしい。くそ、もったいないことしたな。スパッツも付けておけば良かった。ゴアを新調しないといかんな。

 この先は目印は期待していなかったが赤テープがあったり、赤ペンキがあったり、はては文字の消えた標識まで登場して心強かった。こんな所を歩くのはよほど物好きだろうな。鹿道は相変わらず続き、時々小規模な枯れたシラビソ樹林を通ったりしながら笹原の尾根を歩いた。立木がないのでずっと先まで尾根が見え、「有視界飛行」できるのでGPSはもちろん地図の出番さえなかった。立派な角を持った雄鹿が1頭、悠々と横切っていった。

 最低鞍部を過ぎていよいよ入山の登りにかかる。ここも笹原だが登っていくと笹が切れて樹林となり、草付きの斜面から上は本格的にシラビソ樹林に変わると今までとはうって変わって踏み跡が出現した。これは鹿も利用するだろうが、どうも人間の踏み跡臭い。笹が消えると足下が自由になり楽になった。

 樹林を登り切ると樹木に覆われ視界ゼロの入山山頂に到着、三角点の他に標識が2つあった。1つは笹山と同じ標識、もう一つはKの形をしたKWVの23年前の標識だった。M形のMWVは北関東でよく見かけたがKWVは初めてだ。夏合宿と書かれていたが、どこからどこまで歩いたのだろうか。ともかく、人の気配がある物体があるとは考えていなかったのでうれしかった。

 DPを張ってワッチすると、弱い信号はポツポツ聞こえるがガツンと強い信号の局はいなかった。一番強いのがJR4EUD/4府中市だったのでお声がけ、たった1Wでも飛んでくれた。吉原さんはまだ出ていた。大和さんが出ていないかワッチしたが発見できなかった。

 まだまだ先は長い。笹山から小黒山までの距離の約半分は来たが、まだ標高差は稼がなければならない。しかし、このまま樹林が続けば意外に楽に歩けるかもしれない。なんせ明瞭な道があるのだから。少し期待が混じって出発だ。

 明瞭な尾根の地形で間違う心配もなく、樹林で歩きやすく、踏跡に従って下り、鞍部から登り返しだ。ただ、今までよりも格段に目印が減り、忘れた頃に赤テープが現れるくらいになった。尾根を正確にトレースしていったが登るに従って岩が混じり、背の高いシラビソからシラビソの幼木や灌木の藪に変化した。周囲を見てもルートはなく、この藪を強引に突破した。帰りに分かったことだが、正確な踏み跡はこのピークを左に巻いていて藪漕ぎの必要は無かったのだ。登りの傾斜がきつくなる前に左(東)に適当に逃げると、最初のみ倒木帯だがやがてはっきりとした踏み跡が現れるのである。その分岐はまったく分からないので、帰りがけにかなり見にくいがテーピング用テープを木に巻いて「←左に巻く」と書いておいた。

 強引に藪を突破したピークからは、その先に連なる偽ピーク群と本物の樺山、そして最終目的地の小黒山が遠くに見えた。あそこまで歩かなくてはいかんのか。こんな藪尾根だとかなり手こずりそうだ。下りも灌木の藪を強引に突破、頭からコメツガの枯葉を浴びて首筋から背中に入って気持ち悪い。う〜ん、これこそ藪漕ぎだな。どこからともなく踏み跡が現れ、次のピークとの鞍部に下ると吹き抜ける風が涼しい。

 2つ目のピークへの登りは崩れやすく足場が安定しない斜面をよじ登る。その上には岩が立ちはだかるが右手にルートがあって木の根に掴まりながら突破できる。しかし何故か下りの時にそんな所を通った覚えがない。正確な踏み跡は東側を巻いているのかもしれない。見晴らしのいいピークを過ぎて灌木の藪をくぐり抜けて鞍部に降り立つと紫色のトリカブトの群落。誰の目にもとまることがない小さなお花畑だ。樺山本峰への登りも樹林帯が続き、灌木がうるさい部分もあるがほとんどは歩きやすかった。

 肩から先はほぼ水平でどこが最高点なのかよく分からないが、ちょっとだけ広くなった所にKWVの標識のみがあった。GPSで確認すると山頂に間違いなかった。まあ、同じような高さの尾根が続く山頂なので正確さにこだわらなくてもいいだろうが。周囲は樹林で見晴らしはない。DPを張ってワッチするとやっと後藤さんが出てきた。思ったよりも時間がかかりそうなので、私が戻らなくても適当な時間に撤収して下山するよう指示した。往復4,5時間と思ったらとんでもない、片道で4時間かかりそうだ。

 そういえば後藤さんが鹿の角を拾ったという。枯れた樹林帯では、いかにも鹿の角が落ちていそうな雰囲気だったが本当に見つかったとは。鹿の角はその辺に落ちていそうで落ちていない、山では貴重品だ。私も10年くらい山を歩いて、南ア深南部黒沢岳の笹藪の中で初めて発見し、あの武内さんでさえ昨年かその前の年に初めて発見したくらいだ。滅多にお目にかかれる代物ではない。実際はたくさん落ちているのかもしれないが、外見は枯れ枝と区別が付かないからなぁ。

 次はJL1BWG/0南佐久郡朝日岳(金峰山の隣)だった。昨日はアンテナが壊れるくらいの強風だったが今日はいい天気だろうな。

 さて、いよいよ最後の強敵、小黒山だ。ここからアタック装備に切換え、藪漕ぎに備えて長ズボンのジャージに着替え、ゴアはザックに入れた。飯を食って水を飲んで補給を済ませ、水と飯は残置、6m装備は悩んだ末に持っていくことにし、念のため長袖シャツも持った。

 樺山の下りはいきなり栂の幼木の藪で強行突破すると、なんとそれ以降は穏やかなシラビソ樹林が続き、樺山〜小黒山間が一番歩きやすい尾根だったのだ。風倒木は多くて踏み越えたり潜ったり迂回したりするが、全般的には歩きやすかった。最低鞍部を過ぎて登りにかかっても心地いい樹林が続き、小さな肩の部分で尾根上から外れて右側を巻くようになる。そのまま踏み跡を歩いたがいっこうに尾根に戻る気配がないので適当なところで見切りを付け、高い場所めがけて登り始めた。そこも歩きやすい樹林だった。

 明るい尾根に出ると幼木が混じって少々藪っぽく、歩きやすい所を拾いながら歩いた。やがて上空が開けた平らな場所にでたので山頂確認用にGPSを取り出すとまだ山頂は200m先と出た。これだからGPSはありがたい。樹林を抜けると緩やかに上がり、羊歯の藪を突っ切ると小黒山山頂だった。

 岩が点在し、周囲は薄い樹林に囲まれ、KWVの標識がここにもあった。樹木の隙間からそそり立った塩見岳が格好いい。少し場所を移せば白根3山や甲斐駒、仙丈ヶ岳も見ることができた。山ランメンバーでは私以外に武内さんしかここに到達していない、そう考えると本当に満足感でいっぱいだ。今後、山ランメンバーでここに登るのはDJFくらいではないだろうか。だとしたら2度と6mの電波が出ることはないだろう。

 ということで最初で最後の小黒山の6m運用を開始、最初はJN3NFQ/2度会郡、59/59だ。土手で暑いとの話だった。JQ3UMZ/9大野郡が激強でパイルっていたが1Wで簡単につながった。その後奥積さんを引っかけるためにCQを出したが飛ばなかったようだった。ただ、JK1FLJ/1茅ヶ崎市とは弱いながらもつながった。既に後藤さんは運用を止めたようでCQは出てていなかった。また、名古屋まで430なら飛ぶだろうとJP2WBW石川さんを5Wフルパワーで呼んでみたが応答はなかった。

 さあ、これで目的の山での運用は全て終了、帰ろう。といってもまだピークを越えるし水平距離は長く、帰りも行きとあまり時間は変わらないだろうな。登りでは途中から巻道を通ったが、下りは尾根を素直に下ることにしたが、これが途中は猛烈な藪だった。そのための迂回路だったのだ。あそこは巻道から離れるところから山頂まで目印を付けながら歩き、それを下るのが正解だ。進路を左にとって巻道に近づくように歩いたら無事道を発見、あとは淡々と歩くが、下りは尾根を間違えやすいので絶えず周囲を注意しながら歩く。この尾根はかなり素直なので、間違うと急傾斜になったりして早めに気づけるが。

 順調に樺山到着。腹ごしらえをして水を飲み、車まで休み無しでいくことに決めて出発だ。相変わらず偽ピーク付近は灌木の藪でウンザリするが、入山側から見て最初のピークの登りにさしかかるとちょっとした石が出てくる。行きでは飛び降りたのだが、登ろうとすると手がかり、足がかりが無くて登りにくい。しかし右手に道らしきものがあるので樹林に入るとまともな道があるではないか。あの灌木の藪漕ぎをしなくて良かったのだ。入山を通過し、再び笹原に舞い戻って鹿道を追って緩やかに登り笹山到着、赤テープを頼りにすぐに下山を開始した。途中、鹿の角を探しながら歩いていたら樹林中で1つ発見、ただし途中で折れて(それとも腐った?)短くなっていたのは残念だった。でも拾えただけでラッキーだ、1日で2本も見つけたなんて奇跡的としか思えない。広い笹原で最後の写真撮影を行って南ア3000m峰に別れを告げ、角探しに熱中して尾根を外しそうになりながらどうにか尾根屈曲点に到着し、笹の急斜面で足を取られて何度もコケながら下り、後藤さんが待つ車に戻った。

 結局、1日快晴の非常に天気がいい日だった。でも日中は気温が上がって下山で汗まみれになってしまい、残り少ない水で手足を洗い、着替えてさっぱりとした。Tシャツのまま笹藪漕ぎをしたので腕は小さな切り傷がたくさん付いたがタオルで拭くだけでもかなりかゆみは収まった。

 帰りは黒河林道を先に進んで国道に出た。集落の中の狭い道をウネウネいく道だが、尾根取り付き点まで舗装なのでこちらから上がった方がいいだろう。鹿塩温泉へと下る道は通行止めで遠回りして国道に出た。藪の埃を一刻でも早く洗い流したく、高遠町の高遠温泉(\500)へ立ち寄った。昨日の牧丘温泉は県外ナンバーが大半だったがここはジモティーが多かった。内風呂はサウナのように暑かったので涼しい露天風呂に浸かった。

 杖突峠を越えて諏訪南で高速に乗ったが、いつもの如く小仏トンネル先頭で中野トンネル付近まで25kmの渋滞発生、この渋滞通過に2時間以上かかるとのことで、大月から一般道に迂回して相模湖ICにワープすることにした。何せ大月の手前では相模湖ICまででさえ2時間以上の表示だった。いつもの秋山経由で1時間もかからず相模湖ICに到着し、料金はともかく時間は大幅に削減できた。大弛峠への道で工事区間の土埃で白くなった車を洗車し、アパートまで送ってもらい今回の山行が終わった。

5:51出発−5:54後藤さんがステッキを取りに戻る−5:55鹿を見る−6:06小屋−6:09笹が切れる−6:15笹の急斜面−6:30太い尾根に合流−6:35枯れたシラビソ樹林−6:38笹原−6:50樹林帯−7:00笹原−7:04笹山着−7:26笹山発−7:32樹林−7:36笹原−7:38赤テープ−7:42文字が消えた標識−7:50鞍部−7:58樹林−8:05入山への登りが始まる−8:10樹林−8:18入山着−8:33入山発−8:51最初のピーク−9:00鞍部−9:042つ目のピーク−9:10歩きやすい樹林−9:18小ピーク−9:34樺山着−10:04樺山発−10:15最低鞍部−10:35肩を右に巻く−10:56小黒山着−11:38小黒山発−11:54激藪通過−12:07鞍部−12:23樺山着−12:30樺山発−12:33尾根を間違えかける−12:36鹿と出会う−12:47ピーク−12:57鞍部−13:02岩を巻く−13:09尾根に合流−13:23入山−13:33笹原−13:44最低鞍部−14:00文字が消えた標識−14:14笹山−14:39太い尾根を外れる−14:49小屋−14:58登山口

 

おまけ

 

 後日、残った黒河山と二児山を登って判明したのだが、笹山に登るのに今回我々が使ったコースはあまりよろしくない。一番楽なコースは黒河牧場の林道に車を突っ込んで終点まで入り、そこから主稜線に突き上げて黒河山経由で笹山に登るコースである。黒河牧場は車止めがあるが手でどかして進入OKだそうだ(ただし牧草地は車で入らないこと)。林道終点は標高2000m以上あって労力が大幅削減できるし、黒河山まで笹がないので非常に楽である。おそらく、黒河山〜笹山間もシラビソ樹林で笹がないと思われる。このコースを使えば1日で2000m峰6山が全て登れるのではないだろうか。

 

 また、南ア周辺の山の中では最も展望がいいと思われる。この標高では深いシラビソ樹林で視界が得られないのが普通であるが、笹山周辺は伐採されたのかその名の通り笹原が広がり、大展望を楽しめる。天気のいい日に双眼鏡片手に登ってみてはいかがだっろうか。ついでに鹿の角拾いもお薦め。かなり鹿の影が濃かったので、まだまだたくさん角が落ちていて当然だろう。1カ所で1日2個も拾ったのは初めてである。

 

 

笹山、入山、樺山、小黒山 写真集

 

 

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