八ケ岳 御小屋山

 


 今年は異常なくらい台風襲来が多く、なぜか週末に当たる場合が多くて山に行くには最悪の年となった。先週末はどうにか週末直前に通過してくれたが、今週は3連休だというのに土曜夕方関東直撃コースで、ここ10年で最強の勢力とのふれこみで、下手に出かけると登山口から車で出られなくなる可能性すらある。仕方ないので台風通過後に出かけることとし、夕方になって風雨が落ち着いてから転付峠から蝙蝠岳目指して田代発電所に向かうが、なんと国道52号線が旧増富町で通行止め、しかも県道南アルプス線は身延町内で雨量規制値を超えて通行止めでたどり着くどころではなく、鰍沢町内で一夜を明かして様子を見たが朝5時でも雨が降っており規制解除は難しいと判断、場所を移すことにした。いろいろ考えたが八ケ岳の残り少ない2000m峰を登り尽くすことにして北上した。

 八ケ岳の残りは阿弥陀岳西部の御小屋山と麦草峠東部の剣ケ峰の2つだけしかなく、いつでも行けるような軽い山なので取っておいたが、早朝から行動できず時間が不足する日程なら登ってもいいだろう。まずは近い方の御小屋山へと向かう。

 

舟山十字路ゲート

 登山口は丸山別荘地上にあるゲート付近で、立場岳登山口としても利用したことがあるので道は地図を見るまでもない。20号線を北上、諏訪南IC前を通って八ケ岳山麓を登り突き当たりで左折、やがて右の舗装道を入って直進、部分的にダートだが最後は舗装の細い道になってゲート前に到着、すでに車でいっぱいだがたぶんキノコ取りだろう。ここは駐車場はないので路側駐車で、適当に空いているスペースに止めた。天候は非常に良く、鰍沢での雨が嘘のようだ。ここへの転進は正解だったらしい。

 御小屋山へは林道を直進、すぐに左へ入る林道支線があり阿弥陀岳の案内看板があるのでそれに従って未舗装林道に入る。普通車でも走れるくらいの道だがゲートでがっちり固められているのでせいぜいバイクくらいしか入れない。尾根に乗りしばらくすると林道終点となり山道に変わるがはっきりした登山道で心配ない。時々キノコ取りのジモティーが山肌でガサゴソやっているが事前に姿が見えるので熊と間違えてビクビクするようなことはなかった。

 虎姫神社の案内標識を見ると道は尾根を外れて左に巻きはじめ、御小屋尾根主脈にとりつくと別の登山道と合流する。こちらの方が太いので下山時は要注意だ。この先は尾根を右に左に巻きながら高度を上げるので、これで本当に御小屋山山頂を通るのか心配になるくらいだ。しかし美濃戸口から上がってくる登山道と合流したすぐ先で広場があり、ちゃんと山頂に到着できた。ここは山頂標識はないが少し下がった場所に三角点があったので間違いなく御小屋山山頂だ。山頂標識ではなく財産区境界標識がいい目印だ。それに広場はここしかない。

 

御小屋山山頂 財産区境界標識が目印

 アンテナを張ってワッチするとあまり強くないが吉原さんが三重郡で出ているのが聞こえた。今回から携帯電話が登場で、電源を入れるとアンテナ3本立っていたのでまずは奥積さんにメールを送り、吉原さんを呼んだ後にCQを出す旨を伝えた。そしてそのとき吉原さんと交信していたのが奥積さんと分かったが、私のところでかすかに聞こえる程度でこっちの電波はとても奥積さんには聞こえないだろう。吉原さんを呼ぶとあちらは私の信号がかろうじて聞こえるだけでやっと交信できた。その後奥積さんが出てきたが、やっぱり八ヶ岳主脈の反対側なので信号が弱くて交信は無理だった。かわりにメールで状況を送った。携帯電話のキー割り当てはパソコンとは全く違うので慣れるのに大変だが、キーが少ないので歩きながらでも打てるのはいいことだった。

 運用中に3人パーティーが上がってきたが、こっちはこれで下りである。おそらく彼らは私は八ヶ岳稜線上の山小屋からやってきたのだろうと思ったに違いない。御小屋山だけ登って帰る登山者など聞いたことがない。もったいないと言えばもったいないが、こっちは1度登った山は2度と登らない主義なのでしょうがない。淡々と下って車に戻った。

 

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