高尾山周辺 小仏城山,大洞山,コンピラ山,中沢山,泰光寺山,草戸山 2005年1月22日

 

 

 先週末は下界では2日も雨が続き出かけることができなかったが、今週は土曜日は晴れ、日曜日は雨の予報が好転して曇り時々晴れとなったが、金曜夜に新たな遊び道具が入荷し、その環境設定を行う必要を生じたので土曜日のみ山に出かけることにした。先週の雨は山間部では雪になって未だに日当たりの悪い場所は凍結しているだろうと考え、車で出かけるのはやめて電車で行ける場所にし、年始に鈴木さんが登ってHPに記録を書いている高尾南稜に決めた。ここは小仏城山から相模湖、津久井湖、城山湖沿いに南東にのびる尾根で都県境になっている。地形図では山名記載の山は存在しないが、山名事典にいくつも新記載の山が発生した。大洞山、コンピラ山、中沢山、泰光寺山、草戸山である。これに数年前だか10年くらい前だかに地形図に新規記載された小仏城山を組み合わせて登ろうと思う。これだと相模湖駅をスタートして高尾山口駅がゴールとなる。

 今は便利でインターネットで電車の時刻を調べることができ、出発地、到着地、到着日時を入れると休日ダイヤを考慮した最適ダイアが表示される。到着時刻を少しずつ前後して乗り換え待ち時間が少なくなる組み合わせを探した。久しぶりに早朝の電車で相模湖駅で降りると日の出前でちょっと薄暗いが問題ない。このあたりでは市街地でも日陰に雪が残っており、やっぱり先週の雨が雪に変わっていたようだ。それでも1週間経過するのでほとんど交通の支障になるような雪はなかったが。

 

津久井町 城山登山口

城山中腹から見た富士山 

 狭い路地を歩いて甲州街道にでて八王子方面に歩き、底沢橋を越えて登ると城山への案内標識があり左に入る。直線道路の最後は猛烈な傾斜で、こんなところを車で上れるのか?と思えるほどだが、そのT字路を左に曲がるとすぐに登山口だった。公衆トイレがあり山道が左にあがっている。ここまで歩くと体が温まり、防寒着を脱いでTシャツ+腕カバーにジャージの姿になる。気温は-5℃だが日差しもあり無風で寒くは感じない。

 山道に入ると登りが続くのでこの格好でちょうどいいくらいだ。まだ時間が早いので無人の登山道を急ぐでもなくマイペースで高度を稼ぐ。ほぼ樹林が続くが送電線付近で樹林が切れて、丹沢から富士山がよく見える場所があったので写真撮影する。富士山には十分雪が着いて絵になっているし、丹沢もかなり白い。同士の山々も相当の積雪があるだろう。

 

城山山頂

 登山道に雪が現れるようになるが広い範囲で凍結した箇所はなく、アイゼンなしでも快調に歩けた。雪は締まってトレール以外を歩いてもほとんど沈まず、摩擦が利いて気持ちいい。西斜面なので予想通り雪が残っているが、歩くのに支障はなく、スパッツもアイゼンもつけずに登り続ける。やがて山頂の電波塔が見えてくると城山は近く、なだらかな山頂に到着した。

 10年以上前にここを歩いているはずだがイマイチ記憶がなく、電波塔以外に売店まであったとは思わなかった。もちろん今の時間はまだ営業していないので無人だ。たくさんのベンチが設置され、日中のにぎわいが伺える。積雪は10cm程度だがトレールのない場所でもよく締まって沈まない。かなり広い山頂で三角点がどこにあるのかわからなかったが、トレールに従って東に歩くと道ばたに設置されていた。広い山頂なので展望は端の方にいかないと得られないが、西の方ではかろうじて南ア3000m峰の真っ白い稜線が見えたが、一部だけなのでどこなのかはっきりわからなかった。東側は新宿副都心がくっきりと見え、筑波山も見えていた。これなら電波の飛びは良さそうだ。

 

城山山頂西側から見た南ア中部

 

城山から見た関東平野

 

 適当なベンチに陣取り、木の間にDPを張って6mをワッチするとできたてほやほやの茨城県那珂市固定局の電波が聞こえており早速交信した。まだこの先の山数が多いので1局でおしまいにして先を急ぐ。

 非常に太いトレールは高尾山方面に下るが、大垂水峠へのトレールもちゃんとあった。切り開かれた尾根上をぐんぐん下り、なだらかな尾根を峠目指して歩く。南向きの尾根なので雪が消えていると想像していたが、植林で冬でも落葉しないので日当たりが悪く雪が解けないようだ。道が屈曲する部分には標識があり、トレールもあるので迷う心配はない。だいたい、いつも登る山は登山道がない山ばかりで、たまにこういう山に登ると違和感を感じてしまう。標識もしっかり整備されているので地図をみる必要もなく、読図能力は獲得できそうにない。

 

大垂水峠

大洞山山頂

 沢沿いに下ると峠に出て、歩道橋で甲州街道を渡る。交通量が多い甲州街道をどうやって渡るのかちょっと不安だったが、これなら事故の心配はない。歩道橋には行方不明者捜索の張り紙があったがこんな所でも迷う人がいるのだろうか。渡り終わったところで老人を一人追い抜き、体が温まったのでTシャツ姿に戻った。登山道は所々で踏み固められツルツルだが、そういうところはわざと道を踏み外して避ける。アイゼンを履いてもいいが、本当に必要な区間は僅かなので我慢して歩いた方がアイゼンが泥だらけにならないしいいだろう。

 山腹を巻くようについていた道が尾根に上がり、雪で真っ白の尾根を緩やかに登っていくとベンチと標識がある大洞山山頂だった。西側は桧の植林であるが、まだ時間が早いので日差しが得られた。積雪は城山とほぼ同じくらいあるだろうか、意外にしつこく残っていた。桧近くにある半分日影のベンチに陣取りDPを張ってワッチするとJR1IQL浅野さんが那珂市から出ていたので声をかけるが、ノイズレベルが高いようで応答がなかった。しかたないので別の局を捕まえて次に移動した。

 

コンピラ山山頂 中沢山山頂

 次のコンピラ山はすぐ近くで、下って登り返した平坦な尾根が山頂だった。登山道は僅かに東にずれており、標識はないが手製らしいベンチがあり藁の囲いがあり、何か植物が植えられているのだろうか。三角点があるらしいが10cm程度の積雪で地面が埋もれ発見できなかったが、GPSではここが間違いなく山頂だった。よほど気にしていないと通過してしまうような小さな山頂だ。ここでも6mを運用、1局だけ交信した。

 次は中沢山。ここも近い場所で行きすぎないよう注意が必要だ。このルートは尾根を正直に辿るルートと、頻繁に出現する巻道があるが、巻道に入るとどこまで巻いてしまうのか分からないため尾根道を通ることにした。雪は徐々に減っていき鉄塔前の小ピークがてっぺんかと思ったらその南のピークらしく、下ったところで巻道と合流、ちょっとだけ損をした。登山道は中沢山を僅かに西に巻いているので左の尾根に取り付いて僅かで仏様の石像が建つ山頂だった。

 周囲は完全に樹林で囲まれ視界はなく、登山道が外れているおかげで登山者が来る可能性も低く、安心して無線ができそうだ。DPを張ってワッチするとJH1QZW滝沢さんが道志の今倉山から出ているのが聞こえたので声をかける。積雪は80cm程度あり、先人の踏跡があったのでどうにかなったが全くなかったらかなりのラッセルだったとのこと。さすが1500m近い標高だけはある。明日もこの界隈を登るようで頑張ってるな。

 

泰光寺山山頂

 次は泰光寺山で、しばらくは稜線西側の巻道を歩く。ここまで来るとほとんど雪が消え、行き交う人の姿も多くなる。1カ所だけ樹林が切れて富士山や丹沢の展望が見事な場所があり、写真撮影している人がいた。ベンチがあり休憩にはいいだろう。いよいよ泰光寺山が近づいたので尾根との合流から巻道を見送って稜線を歩くと、三角点が鎮座する山頂だった。しかし標識はなく、テーブルとベンチがあるだけでちょっと寂しい。これも巻道があるからだろうか。ついでに樹林に囲まれて視界は良くない。まあ、人気が少ない方が無線には都合がいいけど。樹林で日当たりが悪いベンチの片隅を借りて6mを運用、JE1XVF/1城山町がいたのでQSOした。

 あとは草戸山だけであるが、私のエアリアマップにはこの尾根に登山道の記載はなく、どの程度の道があるのか分からなかった。まあ、この標高だと藪は無いだろうから尾根を忠実に歩けばいいだろう。GPSがあるので山頂を逃す心配はないし。梅の木平分岐を左に見送って尾根を直進すると立派な道が続いており、案内標識に草戸山の名前まであり一安心。城山湖方面から上がってくる車道を合わせ、正直に尾根を辿る。細かいアップダウンはあるがまとまった登りは無かった。

 

梅の木平への分岐 草戸山山頂

 やがて東屋が出現、視界が開けた場所が草戸山山頂で、案内標識では「松見平休憩所」となっていた。ここは町田市との境界で、町田唯一の山ラン有効の山であるので無線も町田市で行った。

 あとは尾根を歩いて高尾山口まで行くのみ。相変わらず細かいアップダウンが続くが道と指導標はバッチリで迷う心配もなかった。ここまで来ると雪のかけらもない。四辻で左に曲がると高尾山口駅、直進はこのまま尾根を辿ってJR高尾駅付近に到達するようだが、今回はPCの環境整備もあるので早く帰ることにして四辻から尾根を外れ高尾山口駅へと向かった。山道では雪は全くなかったのになぜか人家付近で雪が凍結してツルツルになっていたのは不思議だった。下界に立つとみんな防寒着を着て真冬の格好だが、こちらは運動直後だからTシャツ1枚の格好で落差が大きかった。


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