御坂山塊 大栃山 2006年1月3日


 

 2006年、新年が明けて元日は筋肉痛の休養、翌日はお昼くらいから雨で休養。この雨は都心ではみぞれだったそうで、山では雪だっただろう。3,4日は会社が始まる直前でのんびりしたいところだが、1ヶ月半ゴロゴロしていて体重オーバー状態になってしまったので、ダイエットと体力作りの両面から2日間とも山登りに出かけることにした。あまり登山口の標高が高い場所だと車で入れないので低山巡りとなり、あまり遠い場所だと帰りの車の運転で疲れてしまうので、年末同様甲府盆地周辺の低山巡りにした。ネットで積雪情報を見ると甲府、河口湖ともゼロで、ライブカメラで甲府市街地を見ても雪のかけらもない。これなら盆地周辺はどうにか車で入れそうだ。ただし、まだ路面が濡れているだろうから朝晩の気温が下がる時間帯は凍結が予想される。

 夜7時に出発し、最初の目的地である大栃山に向かった。ここは以前は地形図に記載されていなかったがいつの間にか掲載され、手頃な山である。登山口としては東側の檜峯神社と西側のウッドストックゴルフ場付近の2カ所あり、神社側の方が車で標高を稼げるが、登山口までけっこうな距離を林道で走らなくてはならず、しかも標高は1000mを越えるので林道には雪が積もっている確率が高いと判断、反対のゴルフ場はすぐ近くまで県道が通っているので雪の心配は少ないだろうからそっちにした。案の定ゴルフ場まではどうにかノーマルタイアでも入れたのだが、登山口となる林道は雪が積もった登りなので車ではやばく、アーチェリー場横に車を止めて寝た。夜中は満天の星空だった。

残雪の林道を歩く 舗装された林道から未舗装林道に入る
砂防ダム手前の伐採地。雪がなければここまで車でOK 林道終点登山口

 

 翌朝は冷え込んで窓の露が結露した。ラーメンの飯を食って体を温め出発する。今回は登山道がある山なのでGPSは置いていくことにする。アーチェリー場を上がるコンクリート舗装の道をグングン登り、左手に簡易上水道施設を見ると左側にダートの林道が分岐し、大栃山の案内標識があった。雪さえなければ普通車でここまで問題なく入れる。ダートもあまりひどくはないのでゆっくり走れば大丈夫そうだ。なおも登ると伐採現場らしく開けた場所が出現、その先の小さな沢を越えるところが荒れていて普通車では無理だろう。しかしその先は短く、砂防ダムが出てきたところで車道が終わり、左側に踏跡が続いていた。ここが登山口である。

登山口 下部の樹林中は雪がない

 

 人工樹林帯に入ると雪は木に邪魔されて地面まで届かなかったようで無雪になる。こちらからの登山道はあまり濃いとは言えないようで、落ち葉と雪に覆われた状態でも私ならルートを判別できるが、素人では迷いそうな部分がいくつかあった。一応、標識はあることはあるのだがいかんせん踏跡が薄いのが難点だ。しかも鹿道があって獣道なのか踏跡なのか判然としない部分がある。檜峯神社からの方が登山者が多いのかもしれない。登山道を横切るように鹿の足跡が残り、登山道上にはなんと熊の足跡があるではないか。状態から考えて昨日の積雪直後に歩いたようで、私の手のひらくらいの大きさで5本指まではっきり残っていた。この時期に寝ないのではもしかしたら冬眠しないのだろうか?

鳶ス峠の案内板 鳶ス峠
鳶ス峠から大栃山への登り 熊の足跡。こんな里に近い山にもいるとは

 

 小さな谷(水はない)をトラバース気味に横断して小尾根に取り付き、このまま尾根を行くのかと思ったらまたまたトラバースすると鳶ス峠に出た。今度は間違えようがない立派な登山道で、今までは手製の標識だったのが行政が建てた標識に切り替わった。なおも登るとまた熊の足跡が出てきた。さっきと同じ熊なのか違う熊なのか分からないが、両方とも同じ程度の大きさの足跡だった。

 稜線に出ると風通しが良くなって冷たい西風が当たるようになるがまだそれほど強くないのでシャツを羽織るだけにした。落葉樹林で日が当たっていれば明るくて暖かいのかもしれないが、今日の午前中は上空を寒気が通過して曇ると予報で言っていたとおり雲に覆われて寒い。歩いている間はいいが止まったら寒いだろうな。緩やかなピークを越えてその先に高まりが見えたがそれが山頂だろう。

大栃山山頂 大栃山山頂から見た甲府盆地

 

 緩やかに登り切ったところが大栃山山頂で、山梨百名山の標柱が待ちかまえていた。積雪は1cm程度でスパッツをつけてきた意味がない程度だった。もっとあるかと思ったら思ったよりも少なかったので、昨日は気温がけっこう高かったようだ。甲府盆地方面のみ木が伐採されて視界が得られる。寒気の影響だろうか、奥秩父の山々は雪雲に覆われており、黒金山はどうにか雲に埋もれずにいる。金峰とかは吹雪いているだろうな。

 のんびり登ってきたのでほとんど疲労を感じなかったが休憩がてら無線を行ってから下山を開始した。登りは2時間弱だったが下りは1時間ほどで済み、10時に車に戻った。

 

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