南ア北部 大唐松山(撤退)、滝ノ沢頭山 2006年4月24〜25日

 

 

 南アで登り残した2000m峰の中でも、大唐松山は山深さとしてはもっとも深い位置ではなかろうか。ネットで検索をかけると農鳥から往復する場合と滝ノ沢頭山北東尾根から登る場合が見つかった。かなり古い記録もあるが、まるでヒマラヤ登山のように大人数でベースキャンプを設けて少しずつ前進する山行で、個人でできるような登り方ではなかった。大唐松山はこれくらいの計画でないと登れないのかと実行を先延ばしする大きな理由でもあった。武内さんは3月にオイノ沢右岸の尾根を登って無泊2日で山頂に達しているが、それによると相当深い笹藪とのことであったし、山頂渉猟は南東尾根から登っているが、武内さん同様に笹藪と格闘したとの記述があった。これらを考えると残雪期に登るのが得策であろう。

 ただし、地形図を見ても分かるように大唐松山東稜線は急傾斜で、私の実力で雪が付いた状態で登れるかどうか不明であった。ネットの記事を見ても岩稜があったり痩せ尾根だったりザイルが欲しい場所があったりと恐怖心をあおるには充分だった。ただ、武内さんは雪がある時期にピッケルなし、ザイルなしで登っているので、もしかしたら登れるかもしれないとも思った。実力差が大きいので絶対行けるとも限らないが、こちらはピッケルは持っていくし、場合によってはザイルを用意することも考えよう(使い方は自己流だが)。正直言ってかなりリスクが高く撤退の可能性もあると覚悟しつつ計画を練ることになった。

 どう登るかであるが、今の時期で雪が少ない甲府盆地周辺を登るとなると雪が出てくる標高はかなり高いと考えなければならないだろう。2週間前の奥秩父八幡山でさえ少ししか雪が残っておらず、南斜面では2000mでも雪があるかかなり不安だ。武内情報等で奈良田から登る尾根は笹が厳しいらしく、それを雪が無くなっているだろう今の時期に登るのは残雪期に登る意味がない。できれば北側か東側から登るのが望ましい。また、今回は尾根続きの滝ノ沢頭山も登ってしまいたい。

 それらを考慮するとネットの情報でも出てくる滝ノ沢頭山北東尾根が妥当な選択だろうと思われた。しかし地形図をよく見るとこの尾根は途中が猛烈な傾斜で、もし雪が付いていたら私の力ではかなり厳しそうだ。今の時期なら雪がないと思われるが、だとしても大ザックで急斜面よじ登りはできれば避けたいところだ。

 そこで他に使えそうな尾根を探したところ、カッパ滝北側の尾根を発見した。ここも途中で急斜面があるが北東尾根よりかなりマシと思えた。尾根もはっきりしているのでルートがわかりやすそうだ。林道から取り付ける。ただ、問題は夜叉神峠からかなり歩かなくてはならず、帰りの鷲ノ住山への400mの登り返しがあることだ。これを考えると奈良田から歩いた方が早いのではないかと思えてきた。北東尾根はともかくカッパ滝北尾根なら奈良田により近く林道の標高差も少なく、帰りは下りだけだ。これはなかなかいい考えだろう。滝ノ沢頭山に上がった後は大体北向きの尾根の登りなのでたとえ藪があっても埋もれているはずだ。

 よし、これで行こうといったんはコースを決めたが、よくよく考えると帰りは滝ノ沢頭山まで戻るより、2320mピークから南東尾根を下って直接奈良田に降りた方が効率的だ。ここは笹藪漕ぎがイヤなので登りに使いたくなかったわけだが、下りなら藪があってもずいぶんマシに対処できる。帰りの林道歩きは無くなるしいいことずくめだ。ただ、登りと下りでルートが異なるので登りで付けた目印を頼りに下ることはできないので読図とGPSが必須であろう。幕営場所は滝ノ沢頭山付近か2320mピークあたりが妥当な線だろう。雪が残っていれば水を担ぐ必要もなく少しは荷物が減る。まあ、冬用シュラフ、ワカン、アイゼン、ピッケルの完全冬装備を担ぐので夏山よりずいぶん荷物が重いはずだが。

 ちなみにネットで調べた結果では、滝ノ沢頭山北西尾根から登った記録も見つかった。どうも昔はこの尾根に道があったらしく破線が書かれた地図もあったが、いかんせん荒川を遡上して北沢出合まであるくのに時間がかかるのが難点だ。

 かかとの傷が完治せず心配は残るが、だいぶ回復してきたのでどうにかなるだろう。今年になって溜まりに溜まった代休消化を兼ねて大型連休前の平日5日間に代休をくっつけて2週間の休みとし、体力が100%の最初に大唐松山を持ってきた。ただし週末の天候が安定せず日曜が雨との予報で、連休前の最後の仕事を片づけるため土曜日は午後9:30まで会社で仕事をし、日曜日の夕方に出発した。

開運隧道の鉄門。人間が入る隙間さえ無い 大門沢沿い林道のゲート。右手が巡視路入口

 

 甲府南ICで降りると八王子からの高速料金が\900(軽自動車)とのことでビックリしたがどうやら通勤割引時間帯だったらしいが、残念ながら八王子から先の料金均一区間は割引対象外である。富士川沿いの国道に出て走り慣れた道を走って早川町の案内で右に入り奈良田に向けて走行する。奈良田の集落を通過し橋を渡って奈良田発電所前に到着、開運隧道は冬季通行止めなのでゲートというか鉄の門が閉まっている。車を降りて門の様子をうかがうと側面にも格子がはまっており人が通り抜ける隙間がない。そして高さは4mはあろうかと思われ、大ザックを背負って乗り越えるのは絶対無理とは言わないがかなり難しい。まさか車の進入だけではなく人間の進入さえ無理な構造とは予想だにしなかったので大いに焦った。これでは計画が実行できないではないか。今から夜叉神峠まで戻ってもいいが、最初の検討のように歩く距離が増えるし鷲ノ住山への登り返しを考えるとメリットがあるとも思えない。いっそのこと目の前の尾根を乗り越えてトンネルの反対側入口に直接降りることも考えたが、地形図を見て尾根反対の傾斜が強烈でほとんど無理なことが判明した。高巻きするならそのまま南東尾根を登った方が労力が少なくて済むだろう。しかたがないので計画を変更して、藪を覚悟で南東尾根を登るしかない。残雪期に藪漕ぎは冴えない行為だが状況がこうでは仕方がない。大門沢登山道へ至る林道を登りゲート前の駐車スペースに車を止めて、酒を飲みながらパッキングを済ませて寝た。

 翌朝、暗いうちに起きて飯を食って明るくなったところで出発する。天気は快晴。久しぶりの大ザックに冬装備でかなり重く、藪漕ぎしたくない出で立ちである。ピッケルは当面出番がありそうにないため、ザックの背面に縛り付けた。本当にワカンの出番があるほど雪があるか分からないし、もしあってもこの時期なら締まって使う必要が無い可能性もあってワカンを持っていくか悩みに悩んだが、結局は持っていくことにした。藪に引っかかるのを防ぐためザックの中に入れたので余計にかさばる。

巡視路入口 手すりが設置された巡視路
導水管最上部 送電鉄塔

 

 ゲートのすぐ右脇に小さな祠と送電線巡視路入口があり、薄い踏跡が杉林の中にあるが、薄くてどこでも歩けてしまうためルートが分からない。適当に登ると石垣のようなものが横たわり、その先に手すりまで付けられた立派な巡視路が姿を現した。まだピカピカで設置されて間もないように見えた。斜面は急だがジグザグの巡視路は歩きやすく、久しぶりの重荷のためゆっくりと登っていく。どうせ上で幕営だから急ぐ必要はない。やがて太い導水管上をコンクリートの橋で渡り、尾根の反対側に入ってジグザグに登っていくと、道が左右に分かれた。どうやら右手はお隣の送電鉄塔への道と思われたので左に入ると導水管最上部施設に出て、やや薄くなった道をなおも登ると地上すれすれを延びる電線があるではないか。まさか感電したらやばいので触らないように通過する。送電鉄塔はそのすぐ上だった。

踏跡があるような無いような尾根を登る まだまだ登る

 

 山頂渉猟によるとこの上に発電所用?TVアンテナがあり、そこまでは踏跡があると書かれているが、踏跡はあるような無いようなで非常に薄く、ほとんど歩く人はいないようであった。ただし落葉広葉樹林で下草もなく、尾根上を気持ちよく歩けるので問題ない。下の杉林でも見かけた白い荷造り紐の目印がまだ続いているが、もしかしたら大唐松山へ登った人の物だろうか。この尾根はかなり急な部分があり、消えかけた踏跡を追って左側の斜面をジグザグに登る部分もあった。右側はかなりの傾斜で巻くに巻けない状況で、トンネル反対側へ下るのはやっぱり無理だろう。尾根上には電柱が立ってさっきの電線が延びており、どうやらTVの同軸ケーブルとアンプの電源らしい。それなら触っても感電しないだろう。

散乱する一升瓶。昔は飯場でもあった? 朽ち果てたTVアンテナ

 

 かなり急な尾根をよじ登り、傾斜が緩んでくると尾根が広がって一升瓶の空き瓶が転がっていた。標高1360m付近でTVアンテナ群が姿を現したが、崩壊して現在は使用されていないらしい。ここは広い肩のようになっており水場はないが幕営適地であろう。いよいよこの先はルートが無くなるはずだが、植生は今までと変わらず背の高い落葉広葉樹林で下草、笹もなく快適に歩ける。荷造り紐もあり、本当にこのまま山頂まで目印が続いている可能性が高くなった。それどころか登って行くに従って異なった種類の目印も現れ、何人もの人がここを歩いたことを示しており心強い。おかげで私が目印を付ける必要はほとんど無かった。

アンテナから上も藪のない広葉樹林 笹が出てくるが枯れていて密度も低い
枯れた笹地帯の踏跡。一番笹が深かった場所らしい これも枯れた笹地帯の踏跡

 

 最初は尾根が広がっているが獣道なのか人の道なのか分からないが明らかな筋が分かるため迷うことはない。やがて尾根が狭まると踏跡はいっそうはっきりしてくる。そして恐れていた笹が出現するが想像とは全く異なる状況で驚くやら安心するやらであった。なんと笹が全て立ち枯れているのである! これは笹の花が咲いたのに違いない。数年前、夜叉神峠から高谷山に登った際、登山道両側の笹一面に花が咲いているのを目撃、翌年だったか丸山林道から源氏山に登ったときに周囲の笹が全て枯れていて、あのときの開花が原因ではないかと思ったのだが、この付近でも開花して枯れたのだろう。ネットで調べたが笹(竹)の開花間隔はごく一部の種類を除いて未解明だそうだ。それどころか本当に周期的に開花するのか、別の外的要因で開花するのではないかとの説もあるようで、ようは分かっていないのが実状らしい。笹は枯れても花を咲かしたら実がなるのでまた生えてくるらしいので、藪が消える期間はあまり長くないのかもしれない。

 また、見たところでは枯れる前の笹の密度そのものが高くないと思われた。これは増えすぎた鹿の影響かもしれない。奥日光の栃木/群馬県境稜線などは20年前はそれは強烈な笹藪で、特に宿堂坊山〜三俣山間が最高潮だったと文献には書かれていたのだが、数年前にそこを登ったら藪らしい藪は皆無であった。また、今は皇海山南の不動沢のコル付近も10年くらい前は猛烈な笹原だったのが、何年か前に登ったら見る影もなく笹が薄くなっていた。奥日光近辺は鹿が増えて食害の影響が大きいのだが、鹿は笹の葉も食べる。小田代ヶ原では高山植物保護のためネットで囲った区画があるのだが、その内側は笹が勢いよく延びているのに対して外側はきれいさっぱり無くなっているのを見たことがあり、鹿の影響は凄いものだなぁと実感したものだ。この尾根には鹿の糞が多量に落ちており、かなり鹿の数は多いと思う。

 以上の理由は私の想像でしかないが、とにかく笹藪が消えたことは山登りとしては楽になっていいことであろう。生態系にどんな影響があるのかはわからないが。

 高度が上がってくると照葉樹のアセビが混じってくる。こんなところでアセビなんて妙な植生とも思えるが、場所によってはまるで伊豆半島の山のようにアセビのトンネルなんてのもある。また、背が低いアセビが道を塞いでいる部分もあり、こいつは石楠花と同等の強靱さを見せてすり抜けるのが大変である。幸いにもそんな木は1,2本しか無く大きな問題とはならなかった。

1542m肩。アセビが多い 1704m肩
高度が上がるとシラビソが増えてくる もうすぐ雨池山三角点

 

 1542m肩で左に曲がり、何種類もの目印に導かれて、相変わらず続く踏跡を辿って尾根上を正直に歩き続ける。目印の高さから考えて無雪期に付けられたものだろう。まあ、この付近では冬の積雪量は少ないからそれほど高い位置にならないだけかもしれないが。所々傾斜が出るが大体において緩やかな登りが続く。もう2時間歩き続けたので休憩しようと1704m肩でどうかと思ったが、樹林で日差しが無く風も吹き抜けるので、もう少し登った1744m付近の東斜面で休憩とした。ここまで来ると踏跡には僅かに雪、いや、雪が融けて凍った氷が残っており、わざと踏跡を避けて歩く必要があった。また、東斜面の所々に残雪も見えるようになり、これなら雨池山より上の北斜面か東斜面なら残雪を得られ、幕営の水の心配はなさそうだ。

雨池山三角点峰 鞍部へ下ると残雪登場
登り始めるとでかい岩が登場 岩のてっぺんが雨池山山頂

 

 徐々にシラビソが増えてきて南アらしい雰囲気になってくると枯れた笹もアセビも無くなった。だらだらと登っていると不意に三角点が目に入った。なんと雨池山三角点だった。藪で苦労すると思っていた雨池山にこうも簡単に到着するとは拍子抜けで、体力的にもまだ余裕は充分にある。山頂渉猟では暗い山頂であると書かれているが、確かにシラビソで視界はないが、南アの藪山としては普通の状況であろう。ここはまだ山頂ではないので標識はなく、少し休んでから山頂を目指す。西側鞍部は一面の残雪に覆われているが、かなり雪解けが進んで水たまり状態になっていたり、逆にそれが凍ってテカテカのアイスバーンと化している部分もあって、滑りにくい場所を選んで足を進める。緩く登ると大きな岩が現れ、右側から樹林を登ると本当の雨池山山頂だった。ここにも山頂標識はなく、境界標石と地面に転がった頭が赤い木の杭があるだけだった。上空は開けて三角点よりも明るい。

雨池山西側尾根。刈り払われたとしか思えない 雨池山北側鞍部。やっと笹がお目見え
1934mピーク付近にあったワイアーロープ 1934mピーク付近から見た大唐松山

 

 先ほど休憩したし、ここでは日当たりもなく寒いのでもっと先で休憩することにして出発した。山頂西側尾根は、その昔刈り払われたとしか思えない空間が広がっていた。そういえばこれまで歩いた尾根上には一升瓶が落ちていたり朽ちた切り株が見えたりと昔人の手が入った跡があちこちに見られたので、おそらくはこの尾根はこの先にあるはずの唐松植林帯の作業道として利用されたのではなかろうか。藪の成長が早い標高が低い場所はすぐに道が藪に埋もれてしまうが、木の成長が遅い標高が高い場所では一度できた踏跡は簡単には消えない。このまま尾根を下ると尾根を外すので適当に北斜面を下るととたんに雪が出てくる。しかも気温が上がって踏み抜きが多く苦労する。どうやら西側に行きすぎたようで右手に高まりが見えたのでトラバースし、無事鞍部に到着した。鞍部は腰くらいの高さの笹に覆われていて、これまでのルートの中でもっとも笹が濃いが、茎が細くて柔らかい種類で、しかも密度はさほど高くなく、おまけに鹿道があるので稜線上は歩きやすく藪漕ぎとは言えないだろう。これまでよりももっと鹿の糞が多くなる。笹原になるとシラビソ樹林が終わって唐松植林帯に変貌し、ようやく大唐松山が姿を現す。ここから見ると山頂直下の稜線もそれほど急には見えないが、現場に行くとどうであろうか。

尾根がバラけて斜面を登る 尾根に乗り唐松植林帯を登ると雪出現

 

 ここから1934mピーク先の尾根がはっきりしない斜面までの間が笹が点在する唯一の場所であるが、さっきと同じ程度の笹藪なので全く問題なし。それも笹は長続きせず開けた場所と交互に現れる。北岳の方向でヘリがブンブン飛んでいるのが聞こえるが、大型連休前に小屋の準備でもやっているのだろうか。1930mからの登りはただの斜面なので帰りに迷いそうであるが目印が相変わらず出てくる。でもここはもう少し付けた方がいいだろうと数カ所に目印を付けた。

 尾根に乗ると明るい唐松植林帯になり、2重山稜であるがはっきりした右側の尾根を登っていくことになる。この尾根は左が急激に高度を下げているので尾根左端を歩いていれば迷う心配はなく、目印もおおむねそのようについているようだ。徐々に雪が出てくるようになり、特に尾根東側に残っているので尾根左端を歩く。標高2030mで最後の休憩をとるが、あまりの鹿の糞の多さにザックをおろすときには注意が必要であった。周囲を見ると唐松に混じったシラビソの皮が鹿に喰われて白く見えているのが目立つ。やはり鹿が増えすぎているのだろうか。

いつの間にか植林帯が終わりシラビソ樹林を登る まだまだシラビソ樹林を登る
2320mピーク 2320mピークから北東尾根を見る

 

 意外に急な部分を登って傾斜が緩むと尾根全体が雪に覆われるようになり、雪が緩んで靴が潜るようになったのでせっかく持ってきたワカンを装着する。これで踏み抜きはなくなったが、気温が高くてワカンの跡がはっきりと残るくらいの深さには潜った。帰りに自分の足跡を辿ればいいので、その点では有意義ではあるが。もう2320mピークまで単純に高いところを目指せばいいし、帰りは自分の足跡を辿ればいいので目印を気にしないで歩きやすい場所をどんどん歩き、2270m微小ピークを通過してすぐに2320mピークに到着した。

2320mピークから見た北岳(右)、間ノ岳 2320mピークから見た鳳凰三山
2320mピークから見た滝ノ沢頭山

 

 周囲は一面の雪で覆われ、地面が見えているところは僅かである。尾根のてっぺんは背の高いシラビソ樹林だが、僅かに北側に下ると樹林が切れて風景が広がっていた。ここからは真っ白な北岳、間ノ岳が巨大である。池山吊尾根も上部は真っ白だ。鳳凰三山も白く、どうも今年は残雪が多いような気がする。滝ノ沢頭山も見えているが、うまい具合に南斜面にも白い物が見えており、たとえ藪でも雪で埋もれているだろう。今から往復してもいいのだが、日中で雪が緩んではそれなりに苦労するので、明日早朝の雪が締まった時間に歩いた方が労力がかからないし所要時間も少なくて済むだろう。それよりも休憩を取って大唐松山に挑戦が先だ。そもそも妙に雪が締まって滑ったら止まらないよりも踏み抜き多数の方が疲れても安全性は高い。逆に雪が緩んで足下が崩れ定まらない恐れもあるのだが。

2320mピークから西へ進む 2346mピーク

 

 パンをかじって水を飲み、水作りの燃料を節約するため容器類に雪を詰め込んでテント内に入れ、テントを閉じて中の温度が上がるようにして出発する。持ち物はアイゼン、ピッケル、補助ロープ、防寒具とした。ワカンは履いて出かけるが、2346mピークを越えたらアイゼンに履き替えるつもりだ。陽気は快晴が続き、日向にいると顔が日焼けしそうだ。隣のピークへ向かう稜線に足を踏み入れるとちょっとの間は雪がほとんど融けてアイスバーン状態になり、ワカンの歯では文字通り歯が立たないのでできるだけ凍っていない雪の上や地面が出た部分、木の根の上を選んで歩いた。それを過ぎると緩んだ雪でワカンを持ってきて大正解だった。

2346mピークを下りアイゼンに履き替える 大唐松山が立ちはだかる

 

 ピークを越えると僅かに樹林が切れて正面には大唐松山が立ちはだかる。確かに尋常な傾斜ではなさそうで、木の生え方によっては足を滑らせた場合にかなり危険を伴いそうだ。こんな場面では藪の中を登る方が滑落の危険が無く安全なのだが、この辺がアルピニストと藪屋の感覚の差か。

 いよいよワカンからアイゼンに履き替え鞍部目指して下る。再び尾根が広がって肩のようになると大きなシラビソの幹に林班界標識が付けられていた。まさかこんなところでこんな物を見るとは驚きだ。物好き登山者が来るのは分かるが、こんな急傾斜地で植林できそうにない場所までお仕事で登ってくるのは大変だろう。この先がいよいよ核心部分への入口だ。広かった尾根が痩せてきて落ちたらタダでは済まないので木や岩に掴まりながら慎重に行動する。おっかなびっくり最低鞍部を通過し、登りにかかってすぐに嫌らしい場所に出た。やや傾斜が緩やかな場所は手がかりが無くもし滑ったらアウト、左手は岩や木があって1,2歩だけどうにかなれば手がかりが得られて落ちる心配がないが傾斜は相当で、これまた落ちたらタダでは済まない。結局は左側を進むことにしたが、あまりにもヤバいので補助ロープを使って滑った場合の保険をかけることにする。しかし、ザイルの使い方は恥ずかしながらよく分からないのである! 手っ取り早いのは片方を体に結んでもう片方を立木に結ぶことだが、地形図を見るとこの先もまだ急傾斜地点が出てくる可能性が大きく、ロープを回収せざるを得ない。片方を木に結んでは回収できなくなってしまうので、ロープをループ状にして片方を体に結び、輪の中に木を入れた。これならもし落ちても体のロープが解けなければロープが延びきれば止まるはずだ。ただ、「ロープが解けない」というのが問題で、岩登りのハーネスでも装着していればその保証もできるが、とりあえず体に巻き付けただけの状態で、本当に落ちたら解けないのか心許ない。どこかで真面目な岩登りの学習でもしておけばよかったと思っても遅い。それに岩登りは単独でやるものではなさそうで(いや、山登り自体が単独行は慎むべきだろうけど)、一人で確保する方法を教えてくれるところってあるのだろうか? 少なくとも文献では見たことがないような・・・・。

こんなところに林班界標識 徐々に尾根が痩せてくる。この先が鞍部
どうにか登った斜面。登りはまっすぐ、下りは右を巻いた ここが撤退した斜面。写真では大した傾斜には見えないが実際は凄い傾斜

 

 雪面の下部はカチカチに凍っていてピッケルが深く刺さらず、恐る恐る1,2歩を登ると木に手が届き核心部は突破でき、次々にホールドを確保しながら傾斜が緩む場所まで登り切った。ロープは30m用意したが折り返すと15m、これ以上の距離では使えないが、この場面ではせいぜい5m程度だったようで長さには充分な余裕があり、体のロープを解いて回収した。途中でロープが木か岩に引っかかって焦ったがどうにか外れてくれた。

 まだまだこんなところがあるだろうと本当にビクビクしながら登る。テカテカのアイスバーンも滑ったらアウト、こんな氷の斜面は歩いたことがないので12本歯アイゼンの限界点が分からず、できるだけ氷は避けて雪の上や岩を選ぶ。そして次の急斜面が現れたが、今度はさっきと違って距離が長く、しかも木が少なくてかなり危険度が高い。武内さんがピッケル無しで突破するかしないか思案した場所はおそらくここであろう。それでも武内さんはここを登っているし、ネットで見る記事だと皆ザイル無しでここを登り下りしているようだ。しかしそれは冬山経験者の世界で、私のような藪山専門家には荷が重すぎた。単独行でもし滑落したらタダでは済まない。ロープも自己流でいざという時に本当に命綱となるか保証はないという状況では行動をためらうのもしょうがない。ある程度のリスクは覚悟であるがあまりに高いリスクは・・・・・。それに、今までのルートを歩いて無雪期でも問題なく歩ける藪だと分かり、ここで無理をして登らなくても別の機会に再挑戦できる。こうして、今回はここで撤退を決めた。GPSを見ると標高は2370m、大唐松山山頂まで約400mであった。

 撤退を決めても安全圏内まで戻るまでは全く気が抜けない。やばいところはバックで下り、ロープを使った場所は傾斜がきつすぎて下るのは難しく、左側のやや傾斜が緩いが手がかり足がかりがない雪面をトラバースすることにした。登りではこんなところ恐ろしくて登れるものかと感じたが、下りだと「な〜んだ、このくらいなら行けるじゃんか」と思え、ロープは使わずにピッケルのシャフトを雪面いっぱいまで刺し、アイゼンを深く蹴り込んで慎重にトラバース、4,5歩で傾斜が緩んだ場所に達した。そこからまだ痩せ尾根があるのでおっかなびっくり行動し、林班界標識まで戻ればもう心配はなくなる。デポしたワカンに履き替えてテントに戻れば本日の行動は終了である。大唐松山に達することができなかったのはとても悔しいが技術力がないのだからいかんともしがたい。ちなみに今まで撤退の決断は数回したことがあるが、いずれも疲労や時間切れが原因であり、技術力不足は初めてだ。やはり岩、雪は独学で学ぶにはリスクが高すぎるように思える。自分の限界点を把握するには安全対策を充分に行って落ちてもいい状況下で難易度の高い場所にチャレンジする必要があろう。それにはパーティーでの行動が近道だろう。

まだ日が高い時間にテントの中で水を作り、あとはやることがないので防寒着を着てラジオを聴きながらお昼寝。この付近では関東、山梨、静岡のFMやTV音声が聞こえる。おまけに携帯電話もつながって知り合いに状況をメールで送った。夕方が近づくと気温が下がって4度前後、シュラフに潜り込む。日没1時間前からイカをかじりながら酒を飲みくつろぐ。明日は滝ノ沢頭山往復だが、地形図を見ると今日のような急傾斜はないのでアイゼンを使わなくても歩けるだろう。GPSによると山頂まで約1.6km、雪の状態にもよるがもしかしたら1時間くらいで到着できるかもしれない。真っ暗になって酒も無くなり就寝。寒くなるだろうとゴアまで着込んで寝たが、昨年11月の南ア深南部とは違い夜中でも-3度くらいまでしか下がらず、意外に寒さを感じずに済んだ。あの時よりも着る物は2枚も少なかったのだが、さすが残雪期である。それでも朝方起きたらペットボトルの水が凍っていた。


 翌朝は4時過ぎに起床、まだ真っ暗で上空には星が瞬いているが、30分もすると明るくなり始める。今日も快晴で風もほとんどなく快適に歩けそうだ。飯を食ってザックにアタック装備のみ入れて歩き出す。早朝の雪が締まった時間なのでアイゼンで大丈夫だろうと出発したが、いきなりズボっと踏み抜きが発生し、急遽ワカンに履き替えて念のためアイゼンはザックに入れて出発した。ワカンを履くと踏み抜きはなくなり快適に歩けたので苦労して持ってきて正解だった。

尾根を北東に下る なだらかな稜線でいい感じの残雪
熊の足跡。ちと古いな 2200m付近の尾根。発達したシラビソ樹林

 

 最初は広く緩やかな尾根を北東に下っていく。風の影響か尾根左側はかなり雪が無くなっているが右側は雪庇のようにたっぷりと雪が残っているので右側を歩いた。標高2230mで尾根がぷっつりと無くなり右手に曲がっているように見えるが、本当の尾根は左に急角度に曲がっているはずだ。ここで体が暖まったのでゴア、ダウンジャケットを脱ぐ。少し下ると尾根がはっきりして矮小な木が消えて発達したシラビソ樹林になる。ここは雪が少なくテカテカのアイズバーンが大部分でワカンが効かないので地面や岩、木の根の上を選んで歩いた。無雪期は気持ちよく歩ける植生だ。傾斜が緩むと再び雪稜となり樹林が切れて視界が開ける。滝ノ沢頭山はだいぶ近づいてきた。大唐松山は鋭く頭をもたげている。

左が唐松植林になると木がうるさくなる 木の隙間をぬって尾根を歩く
2122mピーク 地面が出た部分も。藪はない

 

 標高2150m付近から唐松植林帯が始まると同時に尾根上は矮小な木が密集するうるさい状態になってきた。これは伐採後にまじめに植林しないで放置した結果だろう。雪があるので適当に歩け、邪魔な木が無い隙間を縫って進む。2重山稜になっていてどれが本物なのか分からないが、そのうちはっきりするさと適当に歩いた。やがて右手に小さな高まりが出現するが、こいつが2122mピークであろう。この西側一帯、そして北から東斜面も一面の唐松植林帯になっていた。ここはどこから作業道があったのだろうか? さすがに奈良田からここまでは遠いので東の方に道があったのだろうか。部分的に地面が露出した所もあるが笹は見あたらず苔むした地面が見えていた。さび付いたワイアーロープもとぐろを巻いており往年の山のにぎわいを感じさせる。

もうすぐ滝ノ沢頭山山頂 滝ノ沢頭山山頂。シラビソに囲まれて狭い
滝ノ沢頭山から見た朝日に輝く北岳 滝ノ沢頭山から見た大唐松山(右)と2320m峰(左端)

 

 ピークを越えても尾根上は邪魔な木が多いが、藪漕ぎではないのでさほど苦ではない。平らになるとシラビソ、ダケカンバの混合林となるが、切り株が見られるので伐採後に発達した樹林ではなかろうか。尾根がばらけて下りに困るので目印を付けながら登っていく。そういえばこの稜線では目印を見なかったなぁ。尾根らしくなってくると再びジャングル状態になり、鬱陶しいので右側を巻くように高度を上げると歩きやすい程度に木の間隔が広がり高まりが見えてきた。一面の残雪に覆われて錯覚点は確認不可能なので、GPSで山頂か確認すると北方100mと出てきたので視界がない深い樹林を左に進むともっと高い場所が出てきた。幸い、ここもジャングルではなかった。登り切ると赤布とビニール袋がつけられた狭い空間が出現、ここが山頂、三角点がある場所らしい。シラビソで全く視界は得られず写真を撮るにもダメだ。西側はジャングル状態だがその先が明るいので視界が得られるかとジャングルを突破すると僅かながら唐松の間が開け、白根三山がドーンと立ちはだかる。左にはとがって格好がいい大唐松山の姿だ。唐松の枝が邪魔ですっきりした写真が撮れないので、ワカンを履いたままだが唐松の一本によじ登ってデジカメで写真を撮影した。木登りなんてやったのは久しぶりだなぁ。間伐されずに放置された唐松なので下の方から枝が横に張りだしているので足がかりが多くて助かった。

 山頂で休憩をしながら、ピッケルで雪を突き刺して三角点を探したが分からなかった。ごめんなさい、松村さん。もう2度と来ないであろう山頂を後にした。ジャングルを避けて大きく左に巻いていくが、それでも半分ジャングルで木の隙間が狭い。木の間隔が広がってくると自分で付けた目印を発見、斜面を下に下って無事に尾根に出た。行きでは分からなかったが赤布の目印が数カ所に見られ、たまにはここを歩く人もいるらしい。

 同じルートでテントに戻るとまだ時刻は7時過ぎで帰りも雪が締まって歩きやすく助かった。テントを畳むが気温が低くて底面が凍ったままで、下界で虫干しが必要だろう。雪に埋めたペグは雪がカチカチに凍っていたのでピッケルで掘り起こした。やや風が出てきたために弱まったタイミングでテントを畳んだ。天気予報によるとこれからお昼頃にかけて上空を寒気が通過するため、山梨県内でも雷が鳴るとのことで、昨日は山梨はほとんど影響がなさそうなことを言っていたのが悪い方に変化していた。まだ快晴で本当に天気が悪くなるとは信じられず心配もしなかったので、あまり急ごうとも考えなかった。

鹿の角発見!

 ザックを担ぐと昨日よりはちょっとだけ軽くなったが食料は微々たるものなのであまり変化を感じられないが、今日は下りだけだから問題ない。ワカンの跡を辿って雪の上を下っていき、標高約2100mでワカンを脱ぎ露出した地面の上を歩いた。そのとき、何か埃のような物が宙を舞っているなぁと思ったらなんと雪であった。天気予報通り大気の状態が不安定で局地的に雨雲が発生しているらしく、標高が高くて気温が低い山の中では雪なのだ。いつの間にか大唐松山が霞んでいた。それでも体を動かしているのでさほど寒いとは感じず、太陽の方向はまだ雲が懸かっていないので日差しもあるのでガンガン下っていると体温が上昇して暑く感じ、ダウンジャケットを脱ごうとザックをおろそうと地面を見ると、偶然もいいところで足下に鹿の角が落ちていた! 最初は事態が飲み込めなかったのだが数秒経過してから鹿の角だと分かって大喜び。前回拾ったのは南ア北部の笹山であり、その前は北海道、そして最初は南ア深南部の黒沢山である。これで4つ目のお宝だ。まだ抜け落ちて日がたっていないらしく、角の根元には赤い血が付いたままだった(もちろん固まっていたが)。これだけ鹿の気配が濃ければ角が落ちていても不思議ではないが、昨日は大唐松の登りが心配で鹿の角を探すことなんか考えつかなかった。とはいえ、鹿の角は探しながら歩いても見つかった試しはないが。ちょっと小さめだが角は角である。大事に持ち帰ろう。荷物が増えたのが下りで良かった。

 目印を頼りに尾根を右に外れて南に下って笹地帯に入り、雨池山への登りにかかると笹が無くなりシラビソ樹林になる。雪が激しくなるが結晶がとても細かくて積もる気配は感じられない。ただ、空は今までより暗くなってきて雲に覆われた面積が徐々に増えてきたようだ。下界では雨になっているのだろうか。気温は全く上がらず雨池山山頂でも0度しかなく、東側鞍部の氷も全く溶けていなかった。凍結部分を避けながら下り、1704m肩で軽く腹ごしらえをした。気温は3度、ワカンの凍った紐がそのまま凍っている。本格的に寒気が入ってきたようだ。目印が多いし踏跡もはっきりしているので地図を見ないで歩いていたら1542m肩で直進してしまい、どうも踏跡がはっきりしなくなっておかしいと気づき登り返したが時間的損失は10分少々で済んだ。この付近は自分で付けた数少ない目印があったのだが恥ずかしい限りである。やっぱり登山道が無い山で漫然と歩くのはよろしくない。あとは地図を見なくてもルートを外すことなくTVアンテナに到着、急な尾根を気を付けて下ると送電線に出て、巡視路を下った。ここまで来ると林道はすぐかと思ったが意外に標高差があり、重い荷物で膝に負担がかかる。4月は毎週登山を実行したのだが、これだけの重い荷物ではトレーニング不足だったようで翌日は筋肉痛だった。おまけに左足の親指の爪が割れて出血していた。左足はかかとの傷が化膿してしまうし散々だった。

 ゲートに到着すると開いているが、おそらく上流で工事でもやっているのだろう。開いているからと入ってしまうと閉じこめられる。案の定、車で着替えていると次々と工事車両が下ってきて、最後の軽トラから降りたオジサンが施錠していった。また、下から作業服姿のオジサン2名が上がってきたのでいろいろ話を聞いたが、そのうち1名が渓流釣りをやっていてこの上流で大物を釣ったという。先日の大戸沢岳下山後、温泉で会った横浜の人と似たり寄ったりの歩き主体の釣りらしい。今日拾った鹿の角を見せたところ、もっと大物で70cmくらいのをこの沢の奥で拾ったことがあるという。さすが工事で山奥に入っているとそういう機会があるらしい。

 下界では雨がポツリポツリ程度だったが徐々に風が強まってきたので2人は下っていき、私も寒くなってきたので車に入って着替えを続けていると大粒の雨が降ってきた。車を走らせると次第に雪が混じるようになり、奈良田の集落では完全に雪になったが春の淡雪なので積もるようなことはなくすぐに止んだ。まさかこの時期に下界で雪になるとは驚いた。早めに下山して良かった。

 奈良田で温泉に入っても良かったのだが、来る途中に西山温泉で「湯島の湯」という日帰り温泉施設を見かけたのでそちらに寄ってみることにした。まだできたばかりのようでどうやら早川町営施設らしい。あまり大きな施設ではなく浴槽は露天風呂のみ、源泉かけ流しとのことで、汲み上げた温泉を樋を流して温度を下げてそのまま浴槽に導いている。その樋が洗い場にあって、蛇口ではなく樋からお湯をすくい取る構造だ。なかなか趣がある構造だが、これもコストダウンも考えた結果かもしれない。建物はシンプルである。露天風呂なので寒い時期はちょっと・・・という気もするが、いい時期なら気持ちよく入浴できるだろう。今日は寒気が入って気温が低く、長い時間入っていないと洗い場で体を洗うのが寒かった。でも、シーズン中は奈良田は有名どころなので混雑しても、ここはまだできたてほやほやでのんびり入れるかもしれない。

 温泉から出て眠気を感じたので、町民スポーツ広場でテントを虫干ししながらお昼寝。この頃には天候も回復し、車の中は暑いくらいだった。


4/24
5:03ゲート−5:33導水管−5:41導水管最上部−5:46送電鉄塔−6:20 TVアンテナ−6:39 枯れた笹が出てくる(1510m)−6:48 1542m肩−7:21 1744mで休憩−7:37出発−8:15 雨池山三角点着−8:25雨池山三角点発−8:34雨池山−8:48雨池山北側鞍部−9:00 1934mピーク−9:20 2030mで休憩−9:48出発−10:23 2235mでワカンを付ける−10:35出発−10:50 2270mピーク−11:00 2320mピーク着(テント設営)−12:23 2320mピーク発−12:37 2346mピーク−13:19 2377mで撤退−13:57ワカンに履き替える−14:08 2320mピーク着(幕営)

4/25
4:58 2320mピーク発−5:10 2230mで着替え−5:18出発−5:33 2122mピークを巻く−5:54滝ノ沢頭山着−6:11滝ノ沢頭山発−6:30 2122mピークを巻く−7:23 2320mピーク着−8:19 2320mピーク発−8:35 2120mでワカンを脱ぐ−8:45鹿の角を拾う!−9:15雨池山−9:20雨池山三角点−9:34 1880mで笹が消える−9:54 1704m肩で休憩−10:04出発−10:24 1542m肩−10:32尾根を外して戻る−10:37 1542m肩−10:51 TVアンテナ−11:06送電鉄塔−11:08導水管最上部−11:25ゲート

 

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