四阿山周辺 浦倉山 2006年7月8日

 

 

 四阿山周辺では浦倉山だけ登り残している。四阿山は2回登っているがいずれも菅平から登っているという単純な理由からで、浦倉山も2000mを超える山なのでいつか登らなければと思っていたが、登山道どころかリフトが開通して楽に山頂まで行ける山なので気にしていなかった。しかし今年の梅雨は梅雨らしい梅雨で週末に悪天が続き、今週も関東南部は雨の予報だが前線の位置は南岸なので北に行くほど天候の悪化は少ないようだ。しかも日曜日は前線の活動が活発化して広い範囲で雨になるとのことで2日かけて山に行くわけにもいかず、仕事も忙しいので日曜日は会社に行くことにして土曜日に日帰りで出かける山を物色していると、群馬/長野境界に位置する四阿山周辺が浮上したわけだ。メッシュ予報では長野中部は日中は日が差す時間帯もあり一番天気がいいようだ。

 問題は地形図がないので登山口やルートの有無が分からないことで、お出かけ直前にネットで調べてみるとスキー場のリフト横から点線が浦倉山山頂まで通っているが、地形図の点線は信用できない。検索をかけると1件だが登りはリフトを使い下りは遊歩道を歩いてリフト山麓駅まで歩いたとの記録を発見、どうやらリフト駅から出ている点線は実在すると分かったので安心して出かけられる。

登山口の車止め リフト駅。早朝は運転していない

 

 日帰りなので少ない荷物で出かける。練馬ICから関越道に乗り碓氷軽井沢ICで降りて軽井沢を突っ切って国道146号線で群馬に入り直し、国道144号線に出てスキー場の案内看板を頼りに登山口を目指す。広い道を上がっていくと巨大なアーチ状の門?があり、まさか入場料でも取られるのかと冷や冷やしたが無人で料金表等もなくすんなり通過、目の前のY字路をリフトは右方向で、やがて巨大な建物の下にこれまた巨大な駐車場が現れ、右(北)に未舗装道路が延びており野地平の標識があった。地形図記載の通りでここが登山口だろう。手で動かせる車止めがあるがこの先は関係者以外車両通行止めの表示があり、地形図によると車道はさほど長くないので無理してはいるメリットはなく、明日はここに車を置いて歩くことにして酒を飲んで寝た。薄雲を通して月が見えており関東南部よりずいぶん天気がいい。

 翌朝は広い範囲で青空が見えて好天だった。薄雲は出ているが雨が降る気配はなく日焼けの心配が必要で、麦わら帽子をかぶることにした。標高差は約600mなので所要時間の予想は登りで1時間半ほど、腹が減るほどでもないだろうと飯を持たずに水とゴアを持って出発する。朝飯を食っていた頃には薄暗かったがもう充分明るくなっている。

東の白から朝日が昇る 登山道入口

 

 未舗装の道路は左にカーブすると右手上方の倉庫に向かっており、登山ルートはゲレンデ内の荒れた車道を登る。ここから標識に従って刈り払いされた遊歩道に入る。刈り払われた笹が散乱しており、夏山シーズン前に整備したようで、山頂まで朝露に濡れた笹に苦労することはなさそうだ。お隣に夏も営業するリフトがあると登山道が廃れて廃道化することもあるが、こちらは地元等で整備しているらしい。ここまま樹林帯を登るのかと思ったら再びゲレンデを横切り、この後はゲレンデを外れて笹原や樹林帯を登ることになる。


整備されたいい道 野地平分岐
野地平周遊コースの木道 モウセンゴケ

 

 樹林が切れて開けた場所になると野地平で、ここを直進すると木道で野地平を周遊する遊歩道に入り、左に曲がると浦倉山への登山道であることが標識で分かる。野地平は先日の苗場山のような湿原らしい湿原ではなく、半分笹に埋もれているような感じだった。登山道は湿原の中心から外れているので本当の姿は見ていないのかもしれないけど・・・。途中、登山道の木道脇でモウセンゴケを見かけることができたが、思ったよりも小さくて驚いた。捕まえられそうなのはせいぜいハエくらいまでではなかろうか。

笹原の中の木道 尾根の笹刈り払いもばっちり

 

 整備された登山道なので藪漕ぎはないが、刈り払いは100%完璧とまではいかず足下は僅かに笹が残っていて半ズボンのままだと足に触れて葉で傷つけられちょっと痒いし、朝露で靴や靴下が濡れて防水性能が落ちた登山靴の中まで濡れてしまった。下山時にスパッツを付けたが登りでつけておけばよかった。とはいえ、周囲は樹林の下は一面の笹藪であり、もし刈り払いがなかったら延々と笹との格闘が続くので道があるだけでも感謝である。


浦倉山山頂 群馬でおなじみのGさんの標識
雲が懸かった四阿山 ゴンドラ山頂駅

 

 全体的になだらかな地形で、先に見えるのが山頂なのかどうかよくわからないくらいだ。GPSをあてにするほどでもないのでだらだらと登り続けていると、突然山頂標識が現れ浦倉山山頂に到着してしまった。傾斜が緩いのでほとんど汗もかかずあっけなかった。久しぶりに群馬でよく見かけるGさん標識を目撃、裏側にDJF得意の落書きがないかと確認したが無かった。北上する県境方面には道が続いており、米子瀑布の案内が出ている。土鍋山方面には踏跡はあるのだろうか。まあ、土鍋山も御飯岳も登ってしまったので問題ないけど。

 天気は上々であるが木々の向こうに見えると四阿山は山頂付近に雲が懸かっており、浅間山も雲の中で見えなかった。志賀高原方面も雲の中で、この付近だけが晴れているようである。予報だと長野中部を中心としたエリアだけ日が差すことになっていたが大体そのような傾向のようだ。すぐに天候が悪化することは無いだろうから午前中にもう1山登ることにして短時間で無線を済ませて下山した。まだ8時前だし梅雨の一時的な晴れ間なので誰とも会わず駐車場に戻った。

 

所要時間
スキー場駐車場−0:31−野地平−0:59−浦倉山−0:44−野地平−0:23−スキー場駐車場

 

 

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