木曽御嶽 剣ヶ峰、継母岳 2007年9月1日

 


 今年の夏の週末は好天が続き、かれこれ毎週登山が1ヶ月続いているが、今週もどうにかなりそうな雰囲気だ。ただ日曜日は微妙な情勢で、テントを担いで山の上で雨ではイヤなので日帰りを考えた。無雪期に日帰りできる未踏の2000m峰は数えるほどで情報収集等の事前準備もやっていないし、そもそもこのクソ暑さでは3000m近い山でないと暑くて熱中症になりそうなので体力トレーニングと割り切ってどこでもいいから出かけることにした。

 天気予報の傾向は南ほど西ほどいいので、今回は木曽御嶽に向かった。伊那ICで降りて権兵衛トンネルを抜けて木曽に出て王滝を目指す。相変わらず一般道が長くて遠く、夜11時を過ぎて田の原駐車場に到着、9月第1週で夏山シーズンが終わっているが気温は夏も同様で車は多いかと思いきや、数台が止まっているだけだった。まあ、金曜夜の早い時間だから今夜出発してもまだ到着しないだろうが。久々の日帰り用40リットルザックにパッキングして車中泊した。

田の原から見た朝焼けの木曽御嶽 ここから本格的登山道

 

 翌朝、腕時計の目覚ましが鳴ったはずだが気づかずに起床は5時と予定の30分の出遅れだ。いつのまにか周囲にも車が止まっていたが熟睡したので気づかなかった。車のドアが開け閉めされる音が次々に聞こえ、みんなどんどん出発しているようだ。小型バスも数台止まっており、既に出発して空になっているものもある。急いで朝飯を食べてこちらも出発、空はやや雲が出ているが晴れて思ったよりも天気がいい。標高約2200mなので空気はひんやりして今日は大汗をかかなくてすみそうだ。

振り返ると南ア、中アが並ぶ 眼下の田の原
中ア、南アパノラマ写真(クリックで拡大)
ハイマツ帯を登る もうすぐ王滝頂上
王滝頂上から見た剣ヶ峰 青銅モニュメントと王滝頂上
一カ所だけ音を立てて噴気が出てる 剣ヶ峰へ最後の登り

 

 何度も歩いたルートなので地図を見る必要もなく淡々と歩いていく。荷物が軽いのでスピードを意識して抑えることなく足が出るのに任せてグングン登っていく。振り返ると田の原駐車場の向こう側には中央アルプスと南アルプスが並び、頂上からの展望が楽しみだ。先行者を次々に追い越して王滝頂上手前でとうとう先行者の姿が無くなった。水平移動から最後の登りにかかると背負子を背負った小屋関係者と思われる男性が下ってきた。もう小屋も閉まる時期だろうな。

山頂への階段 剣ヶ峰山頂の神社
剣ヶ峰から見た二の池、乗鞍岳 剣ヶ峰から見た県境ピーク
剣ヶ峰から見た王滝頂上 剣ヶ峰から見た中ア、南ア
剣ヶ峰から見た北アルプス(クリックで拡大)
剣ヶ峰から見た中ア、南ア(クリックで拡大)

 

 剣ヶ峰直下の小屋では看板を取り外して小屋閉め作業の真っ最中だ。最後の石段を登り終わると山頂の神社に到着、私が本日最初のお客なので無人の山頂を独り占めだ。南アは鋸岳から深南部までバッチリ見えており、中アも端から端まで見えていた。八ヶ岳は赤岳等主峰のてっぺん付近だけが雲の上で、奥秩父は完全に雲海の下だ。北アは後立山は雲の向こうで表銀座よりも南が見えていた。でも富山側は晴れているようで立山剣は見えていた。白山も雲の上だった。

県境ピークから見た継母岳 県境ピークから見た上俵山
ここから継母岳へと下る 継母岳へと下る。微妙に踏跡がある

 

 しばらく展望を楽しんでからオプションの継母岳に向かう。お鉢巡りで県境ピークに登り返し、アタックザックで往復することに。ここからでは三浦山は手前の尾根に隠れて先端がほんのちょっと見えるだけで写真撮影してもサマにならない。上俵山はよく見えるがいかんせん平坦な地形であまりに目立たない。写真に山頂位置を書き入れたがピークが分かるだろうか? 以前に継母岳に登ったときは斜面を適当に下ったが、その時の帰りに踏跡があることに気づいてそれを歩いたので今回は最初から踏跡を通ることにする。もっとも、ここは歩く人は少ないので部分的に踏跡は薄いし、一面が植物がない岩礫帯なのでどこを歩いても支障はないし大差もないが。時々出てくるケルンや赤テープを追いながら適当に斜面を下り、最低鞍部から登りにかかる。たしか以前は鳥居があったような記憶があるが、今は倒れてしまったようで材木だけが残っていた。鞍部から見上げる継母岳は登れそうにない岩峰に見えるが、前回は特に危険箇所もなく登れてしまったのだから、現場に行けばルートを見いだせるだろう。

県境ピークを見上げる 鞍部が近づく
岩場は主に左を巻いて登る ここを登ると稜線に出る
もうすぐ継母岳山頂 継母岳山頂の祠
継母岳山頂から登ってきた尾根を見る 継母岳山頂から三浦山へと続く尾根

 

 最初は踏跡や目印通りに尾根通しに登っていき、岩壁が出てくると左を巻く。あとはそのまま尾根の左を巻きつつ歩きやすいところを登っていけばいい。稜線には山頂より南側で出て、僅かに上ると継母岳だった。半分壊れた祠が鎮座しているだけで山頂標識はない。期待していた三浦山方面はいつのまにかガスが上がってきていて眺めることはできなかった。

県境ピークから見た剣ヶ峰 二の池へと下る
二の池から見た剣ヶ峰 二の池本館

 

 帰りはルートを外してしまい、最後は適当に岩をよじ登って県境ピークに出た。あとはお鉢巡りの続きで二の池に下り、巻き道で王滝頂上に引き返そうとしたが、何と入口にはロープが張ってあった。でも王滝頂上側分岐には立入禁止とも書かれてなくて普通に通行できそうだったのでそのまま構わず入って歩いたが、特に登山道が崩れているとかもなく問題なく歩いて銅像が建つ分岐点に到着した。まだまだ続々人が登ってくるが、ガスが上がってきているので頂上に到着するころにまだ展望があるかどうかは定かではない。ガスったおかげで下りも涼しかった。

所要時間
5:31田の原−−6:54王滝頂上山荘−−7:14剣ヶ峰8:10−−8:21県境ピーク8:27−−8:47鞍部−−9:02継母岳9:17−−10:06県境ピーク10:28−−10:55二の池−−11:20王滝頂上山荘−−12:07田の原

 

 

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