八ヶ岳 丸山、高見石、中山、東天狗、西天狗 2007年9月23日

 


 美濃戸から赤岳〜硫黄岳を周回後、温泉に浸かり買い物を済ませて麦草峠に上がった。天気予報では翌日の天候は怪しげだが、うまくいけば午前中は雨に降られないかもしれないと考え、標高差が少ない天狗まで往復しようと考えた。夕方の麦草峠駐車場は空きがあり簡単に駐車できたが、日中は満車で難しいだろう。

麦草ヒュッテ 麦草ヒュッテから見た丸山方面
丸山三角点。山頂標識はもう少し先 丸山山頂東から見た中山

 

 翌朝、空を見上げると雲の隙間から星が見えており、しばらくは雨の心配は無さそうなのでヘッドライトを点けて出発した。たぶん時間経過とともに天候が悪化、雲が下がってきてせっかくの天狗の展望が無くなってしまう可能性が高いと判断し、暗いうちから歩き始めることにしたわけだ。明かりのともった麦草ヒュッテ前を通過し、広い草付きの中の道を標識を頼りに丸山目指して登っていく。丸山手前で偽ピークがあるのでだまされやすいが、その次のピークが丸山である。暗い樹林帯を登ってなだらかな偽ピークを通過、この頃にはヘッドライトが要らない明るさになってきた。少し下って登り返しだが踏み跡が入り乱れている。標識ではスノーシュートレッキングであちこちに踏み跡ができているそうだが、登りなら高いところを目指せば自動的にてっぺんに到着するので細かいことは気にする必要はない。なだらかな樹林の中に三角点が登場すれば丸山山頂だが、全く展望がなく、少し東にずれたところで山頂標識が立っている。その東側で樹林が切れて展望が得られ、これまたなだらかな中山と、その向こうに尖った天狗岳の頭が見え、東側には尖ったニュウとなだらかな稲子岳の姿があった。

高見石山頂 高見石小屋
高見石から見た北八ツ 高見石から見た白駒池

 

 ここから高見石目指して下り、小屋の裏手の石積みのピークが高見石なのでショートカットで山頂に出る。なんでここだけ巨大な溶岩が見事に積み重なっているのか分からないが、まさかここに噴火口があったのだろうか。深い樹林の中に忽然と姿を現すピラミッドのようであった。ここは樹林が無いので展望が良いが、どうも時間経過とともに雲が増えてきたようで東側はニュウ、稲子岳のほかは一面の雲に覆われてしまったし、硫黄岳も雲がかかりだしたようだ。天狗岳に到着するまでガスに入れないでくれよ。

樹林帯を登る 中山西の展望台。背景は北八ツ
中山山頂 中山付近から見たニュウ

 

 小屋の前を通って縦走路に戻り、中山の緩斜面を登っていく。この時間になると反対側から歩いてくる人の姿も多くなるが、黒百合ヒュッテあたりが出発点だろうか。この時間なら北横岳まで歩けるだろうな。徐々に標高が上がるとシラビソ樹林の背の高さが低くなりハイマツが混じるようになり、いきなり溶岩の平地が出現、ここが中山山頂かと思ったが「展望台」と書かれていて山頂ではないようだ。一度歩いたルートだがほとんど記憶が無い。その先の僅かな高まりに山頂標識があったが、丸山同様に樹林に覆われ展望皆無なので、休憩するなら展望台が最適だろう。

中山付近から見た天狗岳 中山峠付近から見た中山

 

 再び下りになって中山峠を通過、東天狗に向かって緩やかな登りにかかる。もうてっぺんは見えているのだが雲が降りてきて時々雲の中で見えなくなるようになり、こちらが到着したときに展望があるか微妙な情勢だ。森林限界を超えて開けた尾根を登るのだが、すでに周囲の山は雲に覆われ、八ヶ岳の稜線周辺だけが雲のポケットに入っているようで何も見えないのと同じだ。

天狗へと登り始める 中山を振り返るがガスがかかり始めた
とうとう東天狗もガスの中に 東天狗山頂
東天狗から見た西天狗 鞍部から見た東天狗
西天狗山頂。背景は東天狗 西天狗から見た根石山、箕冠山

 

 岩が混じった稜線をたどり、人がたくさん休憩している東天狗に到着したときには既に山頂はガスに沈んで展望は無くなっていた。前回天狗に登ったときもガスって何も見えなかった記憶があるが、今回もダメだった。まずは西天狗に登ってしまおうとガスの中を下って鞍部から登り返し、無人の西天狗山頂に立った。東天狗はガスがかかっていたが西天狗はどういうわけかガスがかかっておらず、峰の松目の尾根が見えており、根石岳や箕冠山がガスの中から時々姿を現す。あれに登ったのもずいぶん前の話だ。山頂南のハイマツが切れた平地で少しの間休憩。日差しがないので寒いが、持ってきた防寒着をザックそこから掘り出して着るのも面倒だし、今日の行程は標高差が少なく疲労も少ないので、ちょっとの休憩で戻ることにした。この天候の推移では待ってもガスが晴れることは無いだろう。

 東天狗に戻って同じルートを逆戻り。これから天狗方面へと向かう人が次々と登ってくるが、展望は無いままだろうな。中山展望台で軽く飯を食べて丸山を越え、次の偽ピークへと登っている途中でとうとう雨が降ってきた。最初はパラパラ程度で雨具は要らなかったのだが、突然ザーっと大粒の雨が落ちてきたのでゴアの上だけ着たが、そのうち小降りになって樹林の中なら雨具は要らない程度になった。天気予報では午後から雨と言っていたが、やっぱり山の上は悪化が早いようだ。

 駐車場に戻り、着替えているときも小雨がぱらついたままで、佐久穂に向けて下り始めた頃には本降りになっていた。


所要時間
5:02麦草峠−−5:51丸山−−6:05高見石−−6:54中山展望台−−6:58中山−−7:53東天狗−−8:07西天狗8:26−−8:38東天狗−−9:06中山峠−−9:27中山−9:30中山展望台9:43−−10:13高見石小屋−−10:28丸山−−11:03麦草峠

 

 

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