奥秩父前衛 魔子、三本木、善吾ノ頭 2008年9月28日


 五里山に引き続いてお隣の魔子、三本木、善吾ノ頭である。DJFは周遊にこだわって1筆書きのコースを取ったが、私は最小労力を優先して別々に登ることにした。まずは魔子、三本木の2つである。林道を瑞牆山方面に向かい、坂を上りきった左手に分岐する車止めされた林道入口が登山口で「魔子の山」との案内標識が立っていた。しかも手製ではなく行政が建てた立派なものだ。実はこちらの3山はDJFの記録を印刷するのを忘れてきてしまい、五里山の記録の最後の地図だけが頼りであった。山頂を間違えないようにGPSも使うことにして魔子、三本木の緯度経度を入れた。

登山口の林道入口

標識がある登山口


 標識があるくらいだから少なくとも魔子まではいい道が続くだろうと予想できるがその通りで、入口からしばらくは木の階段が続き、それが終わってからは植林帯の中を1級の登山道が伸びている。先ほどの五里山とは格が違う。あまりメジャーな山とは思えないが少なくとも五里山よりは人が多いようだ。

よく整備された遊歩道を上がる 魔子山頂
魔子から見た瑞牆山 いい道は魔子から西にも続く
展望台分岐 魔子の人穴分岐

 取り付きの標高が高いし距離も短いので程なく魔子山頂に到着。僅かに露岩があるが周囲は樹林に囲まれているので展望は悪く、どうにか瑞牆山の方向が見えるだけだった。谷筋には霧が流れ始め、天候の悪化を告げているようだった。せめて戻ってくるまで天候が持ってほしいところだ。登山道はここまでかと思ったが同様のいい道がこの先も続いている。もしかしたら三本木まであったらいいな。次のピークは「展望台」と案内標識があるので展望が開けたピークらしいがここは先を急いでパス、次は「魔子の人穴」という怪しげなスポットの案内標識があったが、ここもパスして先に向かう。樹林の隙間から前方に笠ヶ岳をミニチュアにしたようなドーム状の顕著なピークが見えたので、あれが三本木かと思ったが、実際は1690m峰だった。

遊歩道を外れ稜線を行く 掘り返しがあちこちに
刈り払いされたような筋がある 1690m峰直下

 その1690m峰手前で遊歩道は稜線を外れて右に下っていったので、道を外れて尾根筋を辿る。イノシシだろうか、あちこちの地面を穿り返した形跡が凄い。何となく獣道があるような無いようなだが、赤テープが散見されるので歩く人もいるようだ。傾斜がきつくなると踏跡が明瞭になり、尾根のやや左側を登って露岩を巻く。ここで直登する獣道を辿ると尾根上に出るが少々藪っぽく、隙間を縫ってさらに標高を上げると最後は樹林に覆われた最高点(1690m峰)に出た。しかし山頂標識は無く休めるようなスペースも無く全く山頂の風情がない。念のためGPSを出してスイッチを入れると三本木は西に約500mと出た。なんとここは偽ピークだったのだ。

1690m峰西側直下は石楠花地獄だが切り開きがある 石楠花が終わると歩きやすい尾根
露岩帯登場。行きは巻いたが直進が正解 巻くルートは灌木がうるさい

 ここから西に下るととたんに石楠花地獄が始まったが、幸いにして一筋の切り開きがあって問題なく進むことができた。個人で切り開くのは相当手間がかかるだろうから営林署あたりでやったのかもしれない。この切り開きが無かったらこの区間は今日最高の難所となっただろう。石楠花地帯が終わると再びおとなしいシラビソの尾根となり目印が現れる。さらに進むと露岩が現れ、もしかしたら突っ込んでみれば問題なく歩けるのかもしれないが、行き詰ったらイヤなので最初から南側を巻くことにした。しかしこれは失敗で、帰りに尾根上を歩いたが全く危険箇所は無く簡単に歩けてしまったのに、巻いたコースは矮小な潅木が多くザックが引っかかって鬱陶しかった。

突如として送電鉄塔登場

鉄塔付近はカヤト


 巻き終わって尾根に戻り、落葉樹が増えてくると隙間から前方が見通せるようになり、霧の向こうに巨大送電鉄塔が見えてきた。おっと、いつのまにかこの高さまで雲に覆われてしまったらしい。獣道が尾根の南側にあるように見えたので尾根を外したが逆に潅木が多くて藪漕ぎになってしまい、素直に尾根の上を歩いた方が楽だった(帰りはそうした)。送電鉄塔付近は開けたカヤトで低い松が混じって展望がよさそうな場所だった。開けた場所もすぐ終わって再び暗い樹林帯に入る。そういえば今日は曇って樹林の中は暗く、デジカメの感度を高めにしないとシャッタースピードが1/10以上になってぶれてしまった。通常、日中なら樹林中でもISO80でいけるのだが。

再び樹林に突入。下草無く歩きやすい

三角点の三本木山頂。標識なし


 最高点と思われたピークには何もなく、その先も同じような高さの尾根が続いていたので進むと上空が開けた場所に出た。三角点がありGPSもここが三本木と告げていたが山頂標識類は一切無かった。DJFも残さなかったらしい。もっとも、DJFが登ったときは雨だったのでそんな元気は無かったかもしれない。上空は開けているが周囲は樹林なのでここも展望は無かった。

 ここで休憩をかねてしばし思案。このまま車に戻ってゲートが閉まった林道入口から善吾ノ頭を往復するよりも、DJFのように周回するのもいいのではないかと思えるようになった。ただ、その場合はいったん標高を落としてから善吾ノ頭に登り再び下ること、ルートとなる林道がうねって歩く距離が長くなることにより労力が増すのが難点だ。考えた結果、魔子から善吾ノ頭を往復するのがもっとも距離が短く標高差も少ないと判断した。ただし、この場合はまともな地図がない状態で善吾ノ頭を目指すので正確な山頂の判断ができるか自信がない。GPSには善吾ノ頭の緯度経度は入れていないので読図以外に山頂同定は不可能だ。DJFの五里山の詳細地図の方に善吾ノ頭はかろうじて引っかかっているのだが魔子が範囲外で位置関係や途中の地形が読めないのが痛い。広域地図では等高線が100m毎なので地形を読むのは不可能だ。こうなれば詳細地図から読み取れる地形のイメージと現場を歩いたイメージが一致するかで判断するしかない。最終的に山頂に到達したかどうかは帰って地形図を見てからの判断となりそうだ。

鉄塔から見た1690m峰 行きでは巻いた露岩帯入口
露岩帯は危険個所無く稜線を歩けた 1690m峰を南から巻く
1690m峰の南尾根には踏跡あり 主稜線目指してトラバース

 帰りは1690m峰手前の1640m鞍部までは正確に稜線を辿ったが、獣道を追って1690m峰を南から巻いたのは失敗だった。藪は大したことはなかったのだが尾根をいくつか越えるのに労力を使った。おまけにそのうち1つの顕著な尾根には踏跡がありリボンも付けられていて本当の尾根と間違えそうになった。雲に覆われた状態で周囲の見通しも効かず迷いかけたが、いいタイミングでガスが切れて左手にもっと高い尾根が見えたので間違いに気づいて進路変更、今度こそは行きに歩いた記憶のある地形にたどり着いた。そこからすぐに掘り返しの多い一帯を通過して無事遊歩道に出た。

魔子から南尾根を下る

藪は大したことはないが蜘蛛の巣が鬱陶しい


 魔子に到着して今度は善吾ノ頭を目指す。地図はあやふやGPSも無しの状態なので、珍しく最初から方位磁石を取り出しておく。進路を南に変えて急斜面を下るとすぐに背の高いシラビソ樹林になり、露岩混じりのピークがポコポコ現れるので東から巻いた。藪はないのだが蜘蛛の巣が多く鬱陶しいことこの上ない。

 最後のなだらかなピークで進路を僅かに右に振り、尾根の形状を成さないバラけた斜面を下り始めた。これはDJFの地図の地形と一致しており正しいルートであることの証明だ。結構な傾斜で登りが思いやられる。全く目印は無いが、まれに一升瓶や空き缶が転がっているので造林作業等で人が入ったことがあるようだ。

善吾ノ頭 北鞍部

善吾ノ頭。標識等は一切無い


 地図によると広い最低鞍部を通過して登りきったピークが山頂とのことで藪のない樹林帯を登りきった高まりに到着。DJFの目印を期待したが人工物は何も無く、帰ってからの検証が必要だった。地形図で確認したところ、ここが間違い無く善吾ノ頭であった。ここも展望なしで、今日はどの山も樹林で視界はなかったが、もうガスが降りてきているのでどうせ何も見えないな。

 少し休憩して魔子に戻り、林道入口の車へと下った。


所要時間
8:23登山口−−8:44魔子−−8:58遊歩道を離れる−−9:05 1690m峰−−9:20送電鉄塔−−9:26三本木9:38−−10:05遊歩道−−10:19魔子−−10:36鞍部−−10:39善吾ノ頭10:49−−11:10魔子−−11:21登山口

 

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