奥秩父前衛(乙女高原) 倉沢山 2008年11月08日


 倉沢山は地形図記載の山であり昨年も涼しくなってから登ろうと考えてはいたのだが、登る前にクリスタルラインが冬季通行止めになってしまってそのままになっていた。今年もあと1ヶ月で林道が冬季通行止めになるのでその前に出かけることにした。主稜線は偽ピークがいくつかあることや山頂まで距離があるので、登り始めの標高は若干下がるが累積標高差は少なく距離も短くてすむ林道の適当なところから南斜面にとりつくことにした。

登山口とした駐車場 駐車場から見た倉沢山
駐車場から見た見た赤岳、硫黄岳 駐車場奥に踏跡があるがすぐに消える
斜面を下って小さな沢を渡る なだらかな低い笹の斜面になる

 峠を越えて甲府市に入り、右手に倉沢山を見ながら緩やかに下って広い駐車場が登場したところで車を置いた。駐車場奥からは踏跡が続いているので、もしかしたら倉沢山への踏跡かもしれないと考えた。しかし踏み入れるとすぐに消失し、植林帯を適当に下って小さな沢を渡り、対岸のシラビソ植林帯を適当に上がっていく。地面付近は低い笹に覆われているがさほど濃くなく、その中でも薄い場所を選んで登っていくと広い尾根の形状がはっきりしてきたのでそのまま上を目指す。笹原には幾筋もの鹿道が走り、それらを適当につなげればいい。たぶん倉沢山に登る場合は主稜線からが多いだろうからこの辺には目印は皆無だった。しかしこの広い尾根では登りはいいが下りは目印が無いと面倒だな。今回はGPSのトラックを利用するので目印は付けないで登ったが。

植林帯の低い笹原が続く 笹が消えて落葉樹林帯になる
熊棚が賑やかな木 熊がよじ登った形跡あり

 やがて植林帯が終わると落葉広葉樹林に変貌、笹は部分的にはあるがだいぶ少なくなって歩きやすい。ミズナラかコナラか分からないが1つの木にいくつもの熊棚があり、幹には熊がよじ登った痕跡が明瞭に残っていた。今年作られた熊棚だろう。残念ながら?御本尊の熊の姿は無かった。雪が降っているくらいだからそろそろ冬眠の準備中だろうか。

山頂直下も落葉樹林帯 東側の高まり
西側の高まり 中間の小鞍部に達筆標識がある

 小さな谷が現れるとその周辺は湿地化しているので草付きを避けて樹林の斜面を選んで登る。ここまで来れば山頂直下で、上部はシラビソ樹林となって平坦地に出ると、東西が僅かながら高い山頂に到着、真中の小鞍部に達筆標識がかかっていた。裏面を見ると95年7月10日で13年前の日付だ。ここは登っても中津森は登らなかったのか、それとも中津森の達筆標識は駆逐されてしまったのだろうか。GPSによると東側の僅かな高まりが山頂とのことだが、西側の方が少しだけ高そうに見えた。まあ、目くじらを立てるほどの差ではないが。辺りは綿埃のような細かい雪が舞っていた。

林道直下の獣道を登る

駐車場より僅かに東で林道に出た


 帰りはGPSの軌跡を見ながら適当に下ったが、車で走行中もGPSの電源を入れたままだったので車道の軌跡と歩いた軌跡の区別が付かず、最後は駐車場よりやや手前の車道に出た。鹿道で林道に上がり駐車場に戻るとバイクが3台止まっていた。来るときは気付かなかったがここからは八ヶ岳が見え、赤岳等の主峰は少しだけ白かった。


所要時間
8:47駐車場−−9:13倉沢山9:15−−9:31駐車場

 

2000m未満山行記録リストに戻る

 

ホームページトップに戻る